米ファイザー、追加接種の必要性訴え 保健当局と会談 - 日本経済新聞
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米ファイザー、追加接種の必要性訴え 保健当局と会談

(更新)

【ニューヨーク=野村優子】米製薬大手ファイザーは12日、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種の必要性をめぐり、米保健当局と会談を行った。追加接種のワクチンについては、必要性を訴えるファイザー側に対して、米当局などは不必要との見解を示していた。

米メディアによると、会談は米東部時間12日夕(日本時間13日朝)から1時間程度オンラインで行われた。出席した保健当局の関係者は会談を踏まえて、「追加接種の必要性を判断するためには、より多くのデータと、数カ月単位の時間が必要になる」と述べたという。

ファイザーは8日、ワクチン接種を終えた人の免疫をさらに高めるため、3回目の追加接種のワクチンについて8月にも米食品医薬品局(FDA)に承認申請を行う見通しを発表していた。感染力の強いインド型(デルタ型)をはじめとする変異ウイルスの感染拡大のほか、時間の経過とともにワクチンの有効性が薄れるとの研究が出ているためだ。

イスラエル保健省はデルタ型の広がりを受け、ファイザー製ワクチンの有効性が94%から64%に下がったとの研究結果を公表している。ファイザーはこの研究に触れた上で、「有効性を維持するためには、2回目の接種完了から6~12カ月以内に3回目を接種する必要がある」と指摘していた。

しかし、ファイザーの発表を受けてFDAと米疾病対策センター(CDC)は同8日、「ワクチンを完全に接種した人は現時点で追加接種を必要としない」との共同声明を出した。追加接種については「科学的に必要性が示された場合の準備をしている」とし、現時点では必要性が高くないとの認識だ。

ファウチ米大統領首席医療顧問は11日、新規入院患者の9割がワクチン未接種者であることを踏まえ「人々に今、追加接種を促す必要はない」と米メディアに述べた。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長も12日、記者会見で「今の優先事項は、まだワクチン接種していない人の接種を進めることだ」と述べている。

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