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米上院超党派、銃規制法案で基本合意 身元確認を強化

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【ニューヨーク=白岩ひおな】米上院の超党派の議員団は12日、銃規制法案の枠組みをめぐる基本合意に達したと発表した。合意内容には自身や他人に危害を加える恐れのある人物から銃器を一時的に没収できる州の「レッドフラッグ(危険信号)法」の促進や、21歳未満の銃器購入者の身元確認の強化が盛り込まれた。

民主党のマーフィー議員、共和党のコーニン議員らが率いるグループは声明で「法を順守する米国人の憲法上の権利を守ると同時に、人命を救うための計画だ」と説明した。同時に「幅広い超党派の支持を獲得し、われわれの常識的な提案を法律として成立させることを楽しみにしている」と言及した。

超党派の法案枠組みには上院(定数100)のうち10人の共和党議員も支持を表明した。議事進行の妨害(フィリバスター)を終わらせ、法案採決に必要な60票の賛成を確保する可能性が高まったとみられる。米下院は8日に半自動小銃の購入年齢引き上げを含む包括的銃規制法案を賛成多数で可決。ただ、民主・共和両党が拮抗する上院通過の見込みは低いとみられており、上院の超党派による妥協案の交渉が焦点となっていた。

バイデン大統領は12日の声明で「私が必要と考える全てではないが、正しい方向への重要なステップを反映しており、ここ数十年で議会を通過する最も重要な銃の安全に関する法案となるだろう」と合意を歓迎した。「遅延の言い訳はできない。この国では日々多くの子どもたちが殺されている」と述べ、法案を一刻も早く可決・成立させる意欲を示した。

上院の法案枠組みにはバイデン氏が主張する半自動小銃の購入年齢の18歳から21歳への引き上げや、殺傷力の高いアサルトライフル(突撃銃)の禁止、大容量弾倉の販売制限は含まれていない。米国では合衆国憲法修正第2条が武器を保有する権利を認めており、共和党の支持団体である全米ライフル協会(NRA)がバイデン氏の提案に反発していた。

民主党のシューマー上院院内総務は声明で、超党派の銃規制法案の枠組みについて「良き第一歩」と評価した上で「身元確認の強化により、大量殺人犯がアサルトライフルを迅速に入手する能力を制限する」と指摘した。速やかに法案の提出と上院での投票に移る考えを示した。

米国では5月、東部ニューヨーク州バッファローや南部テキサス州ユバルディで相次いで銃乱射事件が起きた。児童ら21人が死亡したユバルディの小学校の事件では、射殺された容疑者は拳銃のほか、アサルトライフル「AR-15」や大容量弾倉を携行していたという。11日には首都ワシントンなど全米各地で、銃規制と「撃たれない自由」を求めるデモに数万人が参加した。

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