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NYダウ473ドル安 インフレ懸念でリスク回避姿勢強まる

(更新)

【ニューヨーク=大島有美子】11日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比473ドル66セント(1.4%)安の3万4269ドル16セントで終えた。急速な経済回復に伴うインフレ懸念の高まりが金利上昇観測へと波及し、投資家のリスク回避姿勢が強まった。物価など経済指標の発表を12日以降に控え、ハイテク株の一部は取引時間中に上げ下げを繰り返すなど、神経質な展開となった。

ダウ平均の下げ幅は2月25日(559ドル安)以来、約2カ月半ぶりの大きさとなった。取引開始直後はハイテク株の売りが優勢で、関連銘柄が多いナスダック総合指数が一時2.2%安をつけた。その後は下げ幅を縮めて前日比12.432ポイント(0.1%)安の1万3389.426(速報値)で終えた。

ハイテク株が次第に下げ渋ると、消費関連や景気敏感株への売りが目立つ展開になった。ホームセンターのホーム・デポ、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス、石油のシェブロンが下げた。景気回復を見越して最近まで上昇が続いており、利益確定売りが出やすかった。

ナスダック指数はインフレ懸念の強まりで割高感の指摘されるハイテク株を中心に売りが広がり、10日に先週末比2.5%安と大きく下落していた。金融サービス会社、LPLファイナンシャルのチーフ・マーケット・ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「供給網の制約と労働者不足がインフレ圧力の要素として加わっている」と指摘する。

もっとも、水準で見ればダウ平均は7日につけた最高値(3万4777ドル)から約500ドルの圏内だ。コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークで投資管理を担当するブライアン・プライス氏は「投資家が一旦立ち止まり、今後の株価に影響する材料を見極めようとするのは不思議ではない」と冷静な見方を示す。

こうした投資家の様子見姿勢を反映し、11日は代表的なハイテク株の値動きが激しかった。アマゾン・ドット・コムは一時前日比2%下落したが、米東部時間昼(日本時間12日未明)にかけて買い戻されて上昇に転じ、1%高で終えた。アップルも一時3.2%下がったが、0.7%安まで戻した。市場が織り込む株式相場の変動率「VIX」(恐怖指数)は午前中に一時23.7と約1カ月ぶりの高水準となったが、午後にかけてやや落ち着きを取り戻した。

12日には4月の消費者物価指数(CPI)、14日には4月の小売売上高がそれぞれ発表される。市場はインフレの実態や先行き、個人消費の回復度合いに関心を集めており、当面は神経質な展開になる可能性がある。

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