Amazon、ビザだけ手数料上乗せ シンガポールで

【シンガポール=共同】米アマゾン・ドット・コムは11日、シンガポール法人のサイトで、米最大手クレジットカード会社ビザで決済する時だけ0.5%の上乗せ手数料の負担を消費者に求めると明らかにした。ビザの決済費用が高いためと説明している。シンガポールがこうした取り組みを実施する初めての国という。
アマゾンは「より速く、安く、排他的ではない支払い手段を世界中で推進していく」としている。各国でアマゾンとカード会社が徴収する決済手数料を巡る駆け引きが激化する可能性がある。
アマゾンはシンガポールの顧客に対し、他社での決済に切り替えるよう促しており、ビザには打撃となる。アマゾンは顧客に不便をかけるとしつつも「近くクレジットカードが中心とはならない未来を期待している」と強調した。
アマゾンのシンガポール法人によると、9月からビザでの決済に上乗せ手数料を導入。生鮮ネット通販「フレッシュ」やアマゾンプライムの有料会員には適用されない。ビザから他カードやデビットカードに支払い手段を変更した場合に特典を用意する。
一方、ビザは「消費者は商品やサービスの対価のみを支払うべきだ」(広報)と反論した。