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米、中国の台湾侵攻を抑止 インド太平洋戦略に明記

バイデン政権で初めて、日本などと安保・経済で連携強化

(更新)

【ワシントン=坂口幸裕】米政府は11日、バイデン政権で初めてとなるインド太平洋戦略を発表した。地域で影響力を増す中国に対抗するため、日本を含む同盟国などと連携して安全保障と経済の両面で関与を強める方針を明確にした。「台湾海峡を含む米国、同盟国などへの軍事侵攻を抑止する」と記した。

今回の戦略はインド太平洋地域での米国の安全保障と経済の指針になる。米国主導で築いた国際秩序に挑戦する中国への警戒感をあらわにした。

中国が経済力、外交力、軍事力、技術力を結集し「世界で最も影響力のある大国になろうとしている。インド太平洋が最も顕著だ」と指摘。「今後10年間の米国の努力次第で、中国が(既存の)ルールや規範を改めるのに成功するかどうかを決する」と強調した。

日米などが掲げる「自由で開かれたインド太平洋」を実現するため、同盟国と協力する重要性を掲げた。安全保障分野ではオーストラリア、日本、韓国、フィリピン、タイの5カ国を挙げ、条約上の同盟関係を深めるとうたった。

同盟国などとの関係強化による「統合抑止力が米国の基礎になる」とも明示した。米国が軍事・経済で台頭する中国に単独では対峙できないためで、同盟国や有志国とともに「あらゆる領域の侵略を思いとどまらせるように抑止力を強化する」と訴えた。日本の自衛隊などと協力し、米軍との相互運用性を高める。

台湾の意向と最大の利益に従って台湾の将来が平和的に決められる環境を確保するため、台湾の自衛能力の向上を支援すると提起した。インド太平洋地域の内外の国と協力して台湾海峡の平和と安定を維持すると約束した。

米政府高官は対中政策について「競争が紛争に発展しないように責任を持って管理する」と指摘。「中国を変える能力に限界があると認識し、米国や同盟国の目的を阻む中国の行動を抑えるようにバランスを構築する」と説明した。

核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への対処にも触れた。対話を呼びかける一方、米国や日韓などの同盟国へのあらゆる攻撃を抑止し、必要があれば迎撃する態勢を整えると説いた。中国との関係が深い東南アジア諸国連合(ASEAN)との結びつきを強固にする姿勢も示した。新たな閣僚級会合を検討すると表明し、2国間協力も拡大する。

新戦略には米国が提唱してきた「インド太平洋経済枠組み」を2022年初めに立ち上げると明記した。デジタル経済と国境を越えたデータの流れを管理するほか、労働・環境分野で高い基準を課す貿易のルールづくりをめざす。

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