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台湾有事「切迫感ある」 米民主ダックワース上院議員

台湾の蔡英文総統と会談するダックワース氏(6日、台北)=AP

【ワシントン=中村亮】台湾を今月訪問した米民主党のタミー・ダックワース上院議員が10日、日本経済新聞のインタビューに応じた。中国の台湾侵攻の可能性について「切迫感がある」として強い危機感を示した。日米韓を「民主主義の熱烈な支持者」と位置づけ、インド太平洋地域での連携を強化すべきだとの考えを強調した。

ダックワース氏は6日、台湾を訪れて蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と会談した。台湾で新型コロナウイルスが広がるなかで、ダックワース氏は米国が75万回分のワクチンを提供すると表明した。訪台には民主党のクリス・クーンズ、共和党のダン・サリバン両上院議員も同行した。

ダックワース氏はオンライン形式のインタビューで、訪台は「バイデン政権と極めて緊密に連携していた」と説明した。数週間にわたりバイデン政権と台湾へのワクチン供給について議論し、訪台直前にはサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)から電話で「よろしく頼む」と告げられたという。

ダックワース氏は「米国が台湾を見捨てたり、1人で試練と苦難に直面させたりすることはないと台湾の人々に知ってほしい」と強調した。

上院議員3人の人選は「大いに意図的だ」とした。ダックワース、サリバン両氏は軍人出身。クーンズ氏はバイデン大統領に近く、人権重視の外交を側面支援している。ダックワース氏は「超党派の訪問で、安全保障と人道の両方の観点から台湾を支援するメッセージを伝えたかった」と語った。超党派の訪台は米国の政権交代にかかわらず、台湾支持が揺るぎないことを示す狙いがある。

台湾海峡をめぐり、米軍は「中国が6年以内に台湾へ武力行使をする可能性がある」(インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン前司令官)と懸念を強めている。「米軍が示す切迫感に同意するか」との質問にダックワース氏は「もちろん同意する」と応じた。「同盟国とともに台湾海峡について(政策などの)一貫性を持ち、台湾の自衛能力の維持を確実にする必要がある」と強調した。

ダックワース氏は「米国が台湾だけでなくインド太平洋全体に関与することも重要だ」とも語った。中国が南シナ海の軍事拠点化を進めたことに触れて「中国は最近数年間にわたって領土の境界を尊重してこなかった」と批判。「国際法に基づく統治を支持し、航行の自由を守り、各国が領海を主張できるようにしていく」と強調した。

ダックワース氏はタイ生まれで、タイ語とインドネシア語が堪能だ。2004年にイラク戦争でヘリコプター操縦士として派遣され、墜落時に両足を失った。オバマ政権では退役軍人省の高官を務め、17年に中西部イリノイ州選出の上院議員に就いた。20年の大統領選では、バイデン氏の副大統領候補にも名前が一時浮上した。

上院では軍事委員会に所属し、陸軍や空軍を担当する小委員会のトップを務める。18年には在任中の上院議員として初めて出産し、議場に生後10日の娘を抱いて採決に臨んだ。仕事と子育てを両立する母として女性に人気が高い。

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