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米、「台湾の独立不支持」をサイトから削除 中国反発

【ワシントン=中村亮、北京=羽田野主】米国務省がホームページで米国と台湾の関係をめぐる概要から「台湾の独立を支持しない」との文言を削除したことが分かった。武力による台湾との統一を完全に排除しない中国への危機感を強め、台湾の自衛力向上を支援するバイデン米政権の立場を映した。中国は猛反発している。

国務省は5日ごろに概要を更新した。台湾メディアによると「台湾の独立を支持しない」「台湾は中国の一部だ」などの文言が消えた。代わりに「台湾はインド太平洋における重要な米国のパートナーだ」との文言が加わった。台湾への武器売却について中国と事前協議しないことなどを定めた「6項目保証」にも新たに触れ、自衛力の強化を後押しする立場を印象づけた。

米国の歴代政権は中国本土と台湾は不可分だとする中国の立場に異を唱えない一方、台湾の安全保障にも関与する政策を掲げてきた。国務省のプライス報道官は10日の記者会見で「我々の政策に変更はない」と強調した。「(概要を)数年間にわたって更新していなかった」と指摘し、最近の中台関係などを踏まえ、文言を変えたと認めた。

文言修正の背景には中国の脅威に対する危機感がある。米情報機関トップのヘインズ国家情報長官は10日、上院軍事委員会の公聴会で、中国による台湾侵攻の脅威について「2030年までは危機的な状況にある」と述べた。「習近平(シー・ジンピン)国家主席は中国の条件に基づき台湾との統一を強要する決意をしている」と語った。

米海軍第7艦隊は10日、ミサイル巡洋艦「ポートロイヤル」が台湾海峡を通航したと発表した。米国防総省のカービー報道官は同日の記者会見で日常的な通航だとしつつ「我々はルールに基づく国際秩序を信じている」と強調した。

一方、中国外務省の趙立堅副報道局長は10日の記者会見で「台湾問題をもてあそび、台湾海峡の現状を変えようと試みるもので、将来必ず身を焦がすだろう」と批判した。

中国人民解放軍の東部戦区は台湾の東や南西の海・空域で6~8日に実戦的訓練を実施したと発表した。中国の空母「遼寧」や、「中国版イージス」と呼ばれる052D型ミサイル駆逐艦などが参加した。

米ジャーマン・マーシャル財団のボニー・グレイザー氏は米国が台湾の独立を支持しないと明示してきたのは、台湾側に独立志向が強く中台緊張の要因となった時期があったからだと指摘。蔡英文(ツァイ・インウェン)総統が中台関係の現状維持を重視していることから、米国が独立に関して言及する必要性が薄れ、文言を削除したとみている。

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