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レディットマネー 次は大麻株へ(NY特急便)

米州総局 後藤達也

(更新)
大麻使用が合法化されるとの思惑も関連株の買いにつながった(ポルトガルの栽培工場)=ロイター

10日のニューヨーク市場でダウ工業株30種平均は前日終値を挟んで一進一退だった。だが、ゲームストップ株乱高下の起点ともなったSNS(交流サイト)では新たな投機対象に大麻株が浮上。カナダの大麻大手ティルレイが1日で51%上昇するなど急騰銘柄が続出した。

「ティルレイは次のゲームストップだ」「まだまだ上昇余地がある」。レディット上で10日、最も盛り上がった投稿がティルレイだ。10日の売買代金は100億ドル(約1兆500億円)を超え、同社の時価総額の約2倍に達した。株価も1月末と比べると3倍を超え、まさにゲームストップの再来といった急騰だ。同じく大麻関連のアフリアやヘクソも急上昇した。

ティルレイは9日、衛生薬のグロー・ファーマと英国での医療用大麻の販売契約を結んだと発表し、これが急騰のきっかけとなった。米国では民主党が上院も事実上支配したことで、全米で大麻の使用が合法化されるとの思惑もあり、1月から物色はされていた。値動きのよさをみた個人の投機マネーがレディットを足場に一気に集結した。

一方のゲームストップ株は1月下旬の急騰と比べると値動きは落ち着き、スマートフォン証券のロビンフッド・マーケッツを経由した個人の売買代金も減っている。ヘッジファンドの買い戻しが一巡し、さらなる高騰を狙った買いは落ち着いてきた。それでも、個人の投機熱やそのための原資が消えたわけではなく、次の標的を探る構図は続いている。

バイデン政権は1.9兆ドルの経済対策を巡り、できる限り減額せずに通過できるよう民主党穏健派と交渉を続けている。国民への1400ドルの給付金は所得制限がもうけられるものの、多くの人に届く見通しだ。2020年のコロナ対策の給付金が投機の原資となったとの指摘も多く、過熱感がぶり返す可能性もある。

ロビンフッドの投資家保護やリスク管理に関する疑念は解消していない。レディットで共闘して株価を突き動かす手法が株価操縦にあたるおそれもある。18日には米議会下院の金融サービス委員会で公聴会が開かれ、ロビンフッドの経営者も招致される方向だ。

ゲームストップ株の乱高下を巡っては民主・共和両党で問題意識を持つ議員が多い。騒動がゲームストップ株だけの一過性のものではなく、大麻株にも広がる様子を目にすれば、公聴会での議員の追及は一段と強まりそうだ。

(ニューヨーク=後藤達也)

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