アップルとグーグル、英競争当局調査へ「事実上の寡占」
【ロンドン=時事】英競争当局は10日、米IT(情報技術)大手アップルとグーグルに対し、スマートフォンなど携帯端末分野で「事実上の寡占状態にある」として、調査開始を検討していると発表した。両社によるスマホ基本ソフト(OS)の寡占状態には世界的に風当たりが強まっている。
英競争当局は、両社が携帯端末分野で「全ての手札を握っている」と指摘。OSやウェブブラウザー、アプリストアなどの支配に関し、「革新的な新規参入者や競合他社に公平な機会を与えるため、介入が必要だ」と訴えた。
特に携帯端末のブラウザー市場における両社の寡占の調査を検討。2021年に英国で行われた携帯端末のウェブ閲覧の約97%が、両社のブラウザーを通じたものだったという。
携帯端末分野の寡占状態に対しては、日本政府もデジタル市場競争会議を設置し、調査に乗り出している。