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NYダウ、240ドル安 インフレ加速懸念や金利上昇で

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【ニューヨーク=斉藤雄太】10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比240ドル(0.7%)安の3万6079ドルで取引を終えた。同日朝発表の10月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が31年ぶりの大きさを記録し、米連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ観測が再燃した。米金利上昇が逆風になるハイテク株などが売られ、対ドルの円相場は一時1ドル=114円台まで下落した。

ダウ平均の下げ幅は一時300ドルを超えた。ナイキやアップルなどの下げが大きかった。ハイテク株を中心に構成するナスダック総合株価指数は1.7%安だった。

株安を誘ったのが米金利の上昇(債券価格の下落)だ。10月の米CPIは前年同月比の上昇率が6.2%になり、これまでの5%台から伸びが加速した。FRBのパウエル議長は量的緩和の縮小開始を決めた3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で「まだ利上げの時期ではない」と説明していたが、市場では「明らかに利上げの時期が前倒しになるリスクがある」(バンク・オブ・アメリカ)との見方が強まり、米国債は幅広い年限で売られた。

金融政策の動きに敏感な2年債利回りは0.5%台まで上昇した。この日の30年債入札で需要が弱かったこともあり、長期や超長期の国債利回り上昇も目立った。米長期金利の指標になる10年物国債利回りは1.5%台後半まで上げた。

外国為替市場では日米金利差の拡大でドル高・円安が進んだ。10日の東京市場で一時、約1カ月ぶりに1ドル=112円台まで上げていた円相場は114円台に急落する場面があった。インフレで現金の価値が目減りするとの思惑から暗号資産(仮想通貨)のビットコインは最高値となる6万9000ドル近くまで上げたが、その後は急落するなど荒い値動きをみせた。

投資家は高インフレの持続性とFRBの政策変更の行方に神経質になっている。パウエル議長はインフレが来年半ばにかけて落ち着くとの基本シナリオを維持し、一段と雇用の回復が進むまでは金融引き締めを急がない構えだ。

ただ、インフレ定着のリスクが高いと判断すれば利上げに動く可能性も示唆している。米オアンダのエドワード・モヤ氏は「FRBがインフレ認識を転換するには、予想を超える物価上昇をあと数回確認する必要がある」と指摘する。

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