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米司法省、イラン革命防衛隊員を起訴 元高官暗殺計画で

【ワシントン=坂口幸裕】米司法省は10日、トランプ前政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたジョン・ボルトン氏の暗殺を計画した疑いでイラン革命防衛隊員を起訴したと発表した。2020年1月に米軍が同隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害した報復を米国内で企てていた。

司法省によると、起訴したシャフラム・プルサフィ被告(45)はイランの首都テヘランに在住で、現在は海外に逃亡している。有罪になれば最高禁錮15年と最高25万ドル(約3300万円)の罰金などが科される可能性がある。

ボルトン氏は対イラン強硬派で知られ、トランプ政権の18年4月に外交・安全保障政策の司令塔である大統領補佐官に就いた。ソレイマニ氏の暗殺はトランプ前大統領と対立してボルトン氏が19年9月にホワイトハウスを去った後に実行された。

司法省は発表資料で暗殺計画を詳述した。プルサフィ被告は21年10月にオンラインで知り合った米国内の人物に接触し、執筆中の書籍に使用するためボルトン氏の写真撮影を依頼した。

この人物から紹介された別の人物に30万ドルを支払う意向を示し、被告は実行役を雇って米首都ワシントンか隣接する東部メリーランド州でボルトン氏を殺害するよう要請した。

同年11月にはボルトン氏のワシントンの職場に関する情報を提供した。殺害の手段は問わない一方、ボルトン氏の死亡を確認できる証拠映像を要求した。

被告はソレイマニ氏の命日である21年1月3日までに殺害するよう組織から圧力を受けていると明かしたという。その後も殺害を促し続けたほか、別の暗殺計画があることも示唆した。報酬の支払いを巡るやりとりが続いたが、実行されなかった。

ソレイマニ氏は最高指導者ハメネイ師直轄の革命防衛隊で対外工作を担う「コッズ部隊」を率いた。イランが中東で影響力を拡大した立役者と評され、国民の人気も高かった。

ボルトン氏は10日の声明で司法省などに謝意を示し「いま多くを語ることはできないが、1つの点は明白だ。イランの支配者はテロリストであり、米国の敵だ」と記した。

米メディアによると、ボルトン氏はソレイマニ氏殺害直後に米当局から自身の暗殺計画について知らされた。大統領補佐官を辞めた後はトランプ氏の指示で警護が解除されたものの、21年12月からシークレットサービスが保護にあたっていた。

サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は10日の声明で「バイデン政権は暴力とテロの脅威からのすべての米国人保護を放棄しない。イランが米国民を攻撃した場合、イランは厳しい結果に直面することになる」と警告した。

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