NY州、屋内でのマスク着用義務を再導入 感染拡大で

【ニューヨーク=吉田圭織】米東部ニューヨーク州のホークル知事は10日、同州での新型コロナウイルス感染の再拡大を受けて、ワクチン接種証明の提示を必要としない飲食店など屋内の公共の場ではマスク着用を義務化すると発表した。
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マスク着用義務は13日から導入され、2022年1月15日に延長するかどうかを再検討する。措置を守らなかった事業者には1回の違反につき最大で1000ドル(約11万円)の罰金が科される。ホークル氏はニューヨーク州で新規感染者数の7日移動平均や入院患者数の増加を受けてマスク義務の再導入を決意したと明らかにした。同州のマスク着用義務は6月に18歳以上の人の7割以上が少なくともワクチン接種を1回終えたことを受け、当時のクオモ知事が撤廃していた。
新規感染者、入院患者はともに増加傾向にある。8日の新規感染者数は1万2491人と、1月下旬の水準に達した。入院患者数も4月下旬の水準に戻っており、病床が足りなくなっているニューヨーク州の30以上の病院は不要不急の手術を一時停止するよう命じられた。
ニューヨーク州によると、11月下旬の感謝祭以来、同州の新規感染者数(7日移動平均)は43%増加し、入院患者数は29%増えた。同じ期間でワクチン接種をした人は2%増えたが、感染拡大を防ぐには不十分だと指摘した。
同州が11月21日~12月4日までに集めたデータによると、感染者の98.9%は変異型「デルタ型」に感染していた。オミクロン型の占める割合は0.6%にとどまっているが、実際の割合はもっと高い可能性があると考えられている。

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