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Airbnb上場、時価総額一時10兆円 買い殺到で初値2倍

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ナスダック本社に映し出されたエアビーのチェスキー最高経営責任者(10日、米ニューヨーク)=AP

【ニューヨーク=宮本岳則】民泊仲介大手の米エアビーアンドビーは10日、米ナスダック市場で新規株式公開(IPO)を果たした。上場初値は146ドルとなり、公募・売り出し価格(公開価格)の2倍超になった。時価総額は一時985億㌦(約10兆2000億円)に達した。民泊市場の成長期待から投資家の買いが集まった。

エアビー株は米東部時間午後1時半すぎに初値をつけると、一時165ドルまで買われる場面があった。新株発行・売り出しによる資金調達額は約34億ドルになる見通し。米調査会社ディールロジックによると今年の米IPO調達額ではデータ管理の米スノーフレイクに次ぐ3番目の規模だ。

株価には投資家の期待値の高さが表れた。エアビーは当初、公開価格の仮条件を44~50ドルに設定していた。投資家の需要を探ったところ、予想以上の購入希望が集まり、公開価格はレンジ上限を大きく上回る68ドルに決まった。上場前に新株を割り当ててもらえなかった投資家も多く、取引開始と同時に買いが殺到した。新型コロナウイルスのワクチン普及後の旅行ブームを期待する向きもあるようだ。

エアビーで宿泊予約できる仏パリ市内のアパート(18年)=AP

08年創業のエアビーは家の空きスペースを貸し出したい「ホスト」と、そこに宿泊したい「ゲスト」をアプリで結びつける民泊サービスで急成長を遂げた。欧州や日本を含めた220カ国・地域で物件を扱っている。時価総額ベースでは大手ホテルチェーンのマリオット・インターナショナル(約430億ドル)を大きく上回り、ホテル予約サイト大手の米ブッキング・ホールディングス(約860億ドル)に並んだ。

未上場の成長企業「ユニコーン」の代表格エアビーは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で上場時期が先延ばしになっていた。2020年前半に宿泊需要が激減すると、米投資ファンドのシルバーレイクなどから約10億ドルの調達を迫られた。さらにリストラ策として全社員の約4分の1にあたる1900人を削減した。

業績は回復基調にある。20年7~9月期の売上高は13億ドルとなり、前年同期比18%減にとどまった。宿泊需要が激減した4~6月期(72%減)に比べて、減収幅は縮小している。飛行機を使わない近場の宿泊需要を取り込めたことが大きい。最終損益は2億ドルの黒字(4~6月期は5億ドルの赤字)を確保した。経営を短期間で立て直したことで、投資家の評価は高まった。

上場目論見書で確認できる15年以降、通期ベースでは最終赤字が続いている。ライドシェア大手のウーバーテクノロジーズをはじめシリコンバレーの新興企業は「勝者総取り」を狙って、目先の黒字化よりも、先行投資によるシェア拡大を優先する傾向が強い。ただし上場によって早期黒字化を求める投資家の声は強まり、成長が鈍る可能性がある。赤字体質のウーバーは上場後に非中核事業の売却を迫られた。

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