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巨額損失誤認で自殺、家族が米ロビンフッドを提訴

ロビンフッドは無謀な取引をさせたとして自殺した学生の家族から提訴された=ロイター

【ニューヨーク=吉田圭織】米スマートフォン専業証券のロビンフッド・マーケッツが、株式やオプション取引の経験がない個人投資家に無謀な売買をさせたとして、同社の顧客で2020年6月に自殺した大学生アレックス・カーンズさんの家族から提訴された。9日までに明らかになった。ロビンフッドは同事件を受けて、投資家教育や取引制限を設けるなどの対応をしてきたが、さらなる改善が求められそうだ。

訴状によると、カーンズさんは「収入がない20歳の若者がなぜ100万ドル(約1億500万円)相当のレバレッジ(テコ)をかけられたのか」といった遺書を残した。カーンズさんはロビンフッドのアプリの不具合で73万ドルの損失をしたと誤って表示されたのを見て、ショックを受けた。自殺する前にロビンフッドに複数回連絡を試みたが、自動音声での対応にとどまったという。

原告側は、ロビンフッドが投資家向けにリスクの説明を怠ったと主張。「顧客サービスが事実上存在しない現状」が自殺につながったと指摘している。事件直後にはロビンフッドの共同創業者のブラッド・テネフ最高経営責任者(CEO)らがブログで声明を出し、オプション取引をするための要件変更などを約束していた。

米議会下院の金融サービス委員会は18日に開く公聴会でテネフ氏らを招致する方針だ。カーンズさんの自殺を巡って浮き彫りになった個人投資家保護のあり方が改めて問われそうだ。

ロビンフッドはこの事件以外にも複数の訴訟を抱え、規制当局の目も厳しくなっている。直近では米ゲームストップ株などSNS(交流サイト)で話題となった銘柄の取引停止措置を巡り、集団訴訟も起きている。

ロビンフッドは日本経済新聞の取材に対し「カーンズさんの死には非常に大きなショックを受けた。20年6月から購買力の表示の仕方を変更したり、オプション取引についての教材を提供したりするなどサービスを改善した」と述べた。「 12月上旬からはオプション取引をしている顧客にリアルタイムの音声サポートを提供し、今後拡大する予定だ」と説明した。

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