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メキシコ11月のインフレ率7.37%、約21年ぶり高水準

(更新)

【メキシコシティ=清水孝輔】メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)が9日発表した2021年11月の消費者物価指数は、前年同月比7.37%上昇した。01年1月以来、約21年ぶりの高水準だった。野菜などの食料品やエネルギーの価格が大幅に伸びた。メキシコ銀行(中央銀行)は利上げを続けているが、インフレの加速を抑えられていない。

11月の消費者物価指数の上昇率は中央銀行の政策目標の上限である4%を9カ月連続で上回った。トマトの価格が前年同月比で25%上昇したほか、電力価格が24%上がった。特にタコスのソースに使う緑色のトマトは上昇率が72%と大きかった。肥料や輸送コストの高騰が影響した。

メキシコ人の主食であるトルティーヤの価格も上がっている。メキシコ経済省によると、メキシコシティのトルティーヤの価格は12月上旬に1キログラムあたり18ペソ(約100円)と4月の14ペソに比べて3割近く上がった。タコスの材料となるトルティーヤや野菜の価格が上昇し、メキシコの低所得者層の生活は打撃を受けている。

中銀は11月に金融政策決定会合を開き、政策金利を0.25%引き上げて5%にすると発表した。4会合連続で利上げを決めたが、インフレは加速する一方だ。中銀は1日に発表したリポートで22年1~3月の物価上昇率見通しを6.3%とした。中銀の目標範囲内に入る時期は22年7~9月になるとの見通しを示した。

一方で市場関係者の間では、インフレは中銀の見通しよりも長引くとの予想もある。米ゴールドマン・サックスのアルベルト・ラモス氏は9日に公表したリポートで「物価上昇率は23年の上半期まで中銀の目標上限を上回り続ける可能性が高い」と指摘した。

中銀が1日に民間銀行など35機関の予測をまとめた調査では、21年通年の実質経済成長率の見通しは5.7%と11月公表(6%)から下方修正された。INEGIが6日発表した11月の自動車生産台数は24万8960台と前年同月比20%減となった。世界的な半導体不足の影響を受け、メキシコ経済を支える自動車産業が落ち込んでいる。

中銀は12月16日に金融政策決定会合を開く予定だ。インフレの加速と通貨安を受け、市場関係者は中銀が少なくとも0.25%の利上げを続けるとみている。新型コロナウイルスからの経済回復が遅れる中、相次ぐ利上げがさらなる景気の停滞を招く悪循環に陥る懸念が高まっている。

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