12月の米消費者態度指数、小幅に上昇 インフレ懸念緩和

【ニューヨーク=佐藤璃子】米ミシガン大が9日に発表した12月の消費者態度指数(速報値)は59.1と、前月の確報値である56.8から2.3ポイント上昇した。ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(56.5)を上回った。過去最低を記録した6月から9.1ポイント上向いたが、依然として低水準にとどまっている。予想インフレ率や今後の見通しを示す指数も改善した。
1年先の物価の見通しを示す予想インフレ率は4.6%と2021年9月以来、1年3カ月ぶりの低水準となった。前月からは0.3ポイント下がったが、新型コロナウイルス流行前の水準(2%台)と比較すると高水準を推移している。5年先の予想は3.0%と前月から横ばいだった。

「現在の景況」を示す指数が60.2で1.4ポイント、「今後の見通し」が58.4で2.8ポイントそれぞれ上昇した。
同大の調査分析担当のジョアン・シュー氏は「インフレに対する懸念は依然として高いものの、ゆるやかに緩和されている」と分析した。