エンブラエル、戦闘機販売データ流出か サイバー攻撃で

【サンパウロ=外山尚之】ブラジル航空機大手エンブラエルは9日、サイバー攻撃によりデータが流出したと明らかにした。盗まれたデータの暴露を止める見返りに「身代金」を求められたが拒否したため、戦闘機の販売データなどがネットでさらされたもようだ。
エンブラエルは11月25日に外部からサイバー攻撃を受けたと発表していた。地元メディアのグロボ(電子版)によると、12月8日までに戦闘機の販売データや社員のリストなどが「ダークウェブ」とよばれる特殊な方法でしかアクセスできないネット領域に公開されたという。日本ではカプコンが同様の被害を受けたばかりだ。
エンブラエルは日本経済新聞の取材に対し、データの流出は事実だと認めたうえで、「暗号資産(仮想通貨)での支払いを求められたが、交渉に応じなかった」と回答した。ブラジルでは裁判所や政府機関などへのサイバー攻撃も相次いでおり、深刻な問題となっている。
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