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Microsoft、Google対抗へ3万円の学校PC 専用OSも

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【シリコンバレー=佐藤浩実】米マイクロソフトは9日、教育機関向けに約3万円のパソコン(PC)を発売すると発表した。基本ソフト(OS)「ウィンドウズ11」の限定版を搭載し、主に幼稚園から中学校の授業での利用を見込む。米国の教育市場で6割のシェアを握り、日本でも「GIGAスクール構想」で採用を伸ばした米グーグル製OSの搭載機に対抗する。

9日に説明会を開き、教育機関での利用に特化したOS「ウィンドウズ11 SE」を公開した。ニュースなどを表示する「ウィジェット」と呼ぶ機能を省く一方で、子どもが授業に使うアプリを操作しやすくしたのが特徴だ。学校のIT(情報技術)担当者による管理もしやすくした。米HPや富士通といったPCメーカーが対応機を順次発売する。

マイクロソフトも同OSを搭載したノートPC「サーフェスラップトップSE」を2022年から学校向けに売り出す。画面サイズは11.6型で、日本での価格は税抜き2万7800円(米国では249ドル)から。これまで最も安価な学校向けの機種は「サーフェスGo3」(キーボードカバー付きで税抜き5万9600円)だったが、タッチパネルを省くなど設計を簡素にして大幅に価格を抑えた。

マイクロソフトが3万円前後の学校向けPCに本腰を入れるのは、グーグルのOS「クローム」を搭載した端末の勢いが強まっているためだ。同OSの搭載機は「クロームブック」と呼ばれ、米国の高校生以下の教育市場でのシェアは6割を占めるもよう。新型コロナウイルス禍の遠隔授業もクロームブックの採用増に拍車をかけた。

日本でも小中学生に1人1台の端末を配布する政府の「GIGAスクール構想」を経て、同様の傾向が強まった。MM総研が2月に公表した1500近い自治体への調査によると、GIGAスクール向けに調達した約750万台の端末のうち約44%がクロームOSで、3割弱のウィンドウズを突き放した。低価格帯の品ぞろえが明暗を分けた。

クロームブックを使う学生はグーグルのクラウドサービスに慣れ親しんで育つ。初等・中等教育市場で劣勢が続けば、マイクロソフトの主戦場である高等教育や企業向けのビジネスにも影響を及ぼす可能性がある。専用OSと3万円PCの投入により、課題だった教育分野でどこまで巻き返せるかが鍵となる。

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