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米中西部ミシガン州で感染急拡大 変異株や学校感染で

(更新)
ミシガン州の小学校の教室では社会的距離を保つように机が配置されている=AP

【シカゴ=野毛洋子】米中西部で新型コロナウイルスの感染が急増している。 英国型の変異ウイルスが広がり、全州中最も感染が深刻なミシガン州では新規感染者数が2週間で2倍に増えた。学校でのスポーツ活動を介した感染が多発し、当局が注意を呼びかけている。

ミシガン州の感染ペースは群を抜く。米疾病対策センター(CDC)集計の過去7日間の人口10万人当たりの新規感染者数は9日時点で492人と全米50州で最も多く、2位のニュージャージー州328人を大きく上回る。ニューヨーク・タイムズ紙の調査では、過去2週間に人口10万人当たり新規感染者数が最も多かった全米都市の上位13位までを8位のイリノイ州を除きすべてミシガン州が占める。

原因は英国型の変異ウイルスだ。CDCのワレンスキー所長は7日のホワイトハウス記者会見で「現在、米国で最も感染が広がっているのは英国型変異ウイルス」と注意を喚起。感染が急増しているミシガン州で若い世代のスポーツを介した感染が増えていることから、同州にチームを派遣し英変異種の状況を調べていると話した。

年齢別でみると未成年の感染が目立つ。ミシガン州が公表する4月1日時点の感染発生件数(2週間以内に2人以上の感染者が出たケース)は小中高の学校が最も多く81件、レストラン従業員の4倍以上だ。ミシガン州政府の医療責任者ジョネー・カルダン氏によると、数週間前から10~19歳のコロナ感染が急増し7日時点でも増え続けている。

感染が急増しているミネソタ州も同様だ。バイデン政権の新型コロナ・タスクフォースのメンバーであるマイケル・オスターホルム教授(ミネソタ大学)は先週末にテレビ番組に出演し、同州では過去約2週間に749の学校で英国型変異ウイルスの感染が起きたと明らかにした。

2州とも今春に向け学校の対面授業や課外活動の再開を進めていたところに英国型変異ウイルスが台頭し学校感染が広がったものと考えられる。

米国で英国型の発生が初めて報告されたのは昨年12月末だ。コロラド州の20代の男性から全米に広がり、約3カ月後の8日時点で感染者数は1万9554人(CDC調べ)に達し、全米に広がる。

当局は英国型への警戒を強めている。オスターホルム教授によると英変異種の感染力は50~100%高く、重症になる確率は50~60%増え「全く新しいパンデミックが降りかかってきたようなものだ」と警告し、各地で再開が進むなかコロナ対策の見直しが必要と示唆した。

学校再開が進むイリノイ州シカゴ市では、英国型を警戒した市の教職員組合が今月19日に予定する高校の対面授業再開を1週間遅らせるよう市に要請したが、予定通りの再開を求める市長と対立している。

米国での感染拡大を横目に、変異ウイルスの発端となり今年1月にロックダウンに入った英国の感染数は減っている。米ジョンズ・ホプキンス大によると同国の新規感染数は約3000と今年1月の6万8千人から急減している。

南米もブラジルで発生した変異ウイルスが広がり、ブラジルの新規死者数が7日に4249人、アルゼンチンの新規感染者数が8日に2万3千人とそれぞれ過去最高を記録した。

米国では一日当たり最高400万回のワクチン接種が進み、CDCによると人口の5人に1人にあたる19.9%がワクチン接種を完了するが、完全普及はまだ先だ。英変異種の威力と経済活動の再開で感染リスクが高まるなか「第4波」の可能性は排除できない。

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