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米高裁、Appleの請求容認 係争中はアプリ決済独占続く

(更新)

【シリコンバレー=白石武志】人気ゲーム「フォートナイト」の開発元と米アップルが争う反トラスト法(独占禁止法)訴訟で米連邦控訴裁判所(高裁に相当)は8日、アップルが求めていたアプリ決済ルールの見直し期限の延長を認める判断を示した。係争が続く間は「iPhone」などアップル製品上で配信するゲームなどについて、決済手段を同社が独占し続けることになる。

独禁訴訟の一審を扱った米カリフォルニア州の連邦地裁は9月10日付の判決で、アプリ内に外部の決済手段に誘導するリンクの設置を認めていないアップルの規約が反競争的だと認定。12月9日までに規約を見直し、アプリ開発者が「アップル税」と呼ばれる15~30%の配信手数料を回避できるようにするよう命じていた。

アップルはアプリ決済分野における競争促進を狙った地裁命令に一定の理解を示しつつも、「消費者とプラットフォーム全体に意図しない影響をもたらす可能性がある」として上級審で訴訟が続く間は現状維持を認めるよう地裁に求めていた。地裁が11月に請求を退けたことで、アップルは米西部を担当する連邦控訴裁に期限延長を請求し直していた。

控訴裁の12月8日付の決定は一審の判決を覆す内容ではないものの、アップルは「少なくとも地裁の判決について重大な疑問があることを証明した」との見解を示した。アップルとフォートナイトの開発元であるエピックゲームズはいずれも一審判決を不服として控訴する方針を示しており、訴訟が決着するまでは9月10日付の地裁命令を部分的に停止する判断を示した。

ただ、控訴裁の決定の影響範囲は地裁命令の一部に限られ、アカウント登録を通じて取得した連絡先を通じてアプリ開発者がユーザーとコミュニケーションを取ることを認めるよう求めた部分には及んでいない。アップルはこの部分についてなんらかの対応を求められる可能性がある。

控訴裁の決定を受け、アップルは「裁判所が(命令の)停止を認めてくれたことに感謝する」との声明を出した。エピック側のコメントは得られていない。

9月10日付の一審判決で地裁はエピック側が主張したアップルによるモバイルゲーム市場の独占は認めなかったものの、アップルにアプリ決済ルールの見直しを迫る命令は競争を促すものだとして注目を集めた。

アップルは日本の公正取引委員会との合意に基づき、2022年から書籍や音楽、動画などのコンテンツを閲覧する「リーダーアプリ」に限ってアプリ内にリンクなどを埋め込み外部の決済手段に誘導することを容認するとすでに発表している。

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