ブラジル議会襲撃 前大統領支持者、選挙結果に抗議 - 日本経済新聞
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ブラジル議会襲撃 前大統領支持者、選挙結果に抗議

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【ブラジリア=宮本英威】ブラジルの首都ブラジリアで8日、ボルソナロ前大統領の支持者が議会と大統領府、最高裁判所を襲撃した。地元メディアによると、襲撃には4000人程度が加わり、建物を一時占拠して破壊した。ボルソナロ氏が掲げたポピュリズム(大衆迎合主義)による政治の分断が事件の引き金となった。米連邦議会襲撃事件に続き、民主主義を揺るがす事態は世界へ広がる。

ルラ大統領は同日、「わが国の歴史に前例がない。このような行為を行った人は罰せられなければならない」と述べた。議会などがあるブラジリア連邦区について、国が直接治安を管理する政令を出した。

地元メディアに掲載された映像では、支持者は施設内に入り、窓ガラスや家具、絵画を破壊する様子が映し出されている。建物の占拠は約4時間に及んだ。警察は侵入者に対して催涙弾や放水車で制圧を試み、襲撃された施設から侵入者を排除。約400人を拘束した。負傷者数など詳細は明らかになっていない。

今回の暴動の直接的なきっかけは、2022年10月の大統領選挙だ。決選投票ではルラ氏は得票率で50.9%となり、49.1%のボルソナロ氏に僅差で勝利した。

ボルソナロ氏は現在も明確に敗北宣言をしていない。ボルソナロ氏の所属政党は11月下旬、開票結果に対する異議申し立てを行った。ただ裁判所は証拠が不十分だとして、異議申し立てを却下した。司法手続きでの道が断たれた結果、支持者の一部が暴徒化した。

ボルソナロ氏は8日、ツイッターに「本日起きたような略奪や公共の建物への侵入は法律から逸脱している」と投稿した。

トランプ前米大統領への親近感を示すボルソナロ氏は、奔放な言動が共通しており「南米のトランプ」とも呼ばれる。狂信的な支持者も多いことや、政治的な分断を自身の支持拡大につなげる手法も似通っている。米国では21年1月にトランプ氏の支持者による襲撃事件が起きている。

その2年後に民主主義を脅かす事件が再び起き、世界に波紋を広げた。バイデン米大統領は記者団に「とんでもないことだ」と述べた。国連のグテレス事務総長はSNS(交流サイト)に「ブラジルは偉大な民主主義国家であり、そうなると確信している」と訴えた。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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