米、日本への渡航警戒レベル引き下げ 「中止勧告」修正
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【ワシントン=鳳山太成】米国務省は8日、日本への渡航の警戒レベルを4段階のうちレベル3の「再考せよ」に引き下げた。東京五輪・パラリンピックの中止論が広がるなか、5月下旬に渡航中止を勧告していた。新型コロナウイルスの感染状況を判断する基準を見直したため、渡航情報も改めた。
コロナの感染状況から渡航の是非を判断する米疾病対策センター(CDC)が8日までに、日本をレベル4(非常に高い)からレベル3(高い)に引き下げた。国務省はCDCの判断に加えて、治安やテロなどの情報を踏まえて総合的に判断した。
CDCは日本に渡航する場合、ワクチンの接種を完了するよう促した。接種を終えていない人は不要不急の旅行を控えるべきだと指摘している。
CDCは7日、渡航先のリスクをレベル4と判断する基準を厳しくした。「過去28日の新規感染者が10万人あたり100人超」から「同500人超」に変えた。コロナの感染拡大が激しい国と、制御されている国を区別するためだという。
国務省は5月24日、日本の渡航警戒レベルを最高のレベル4に引き上げ、米国民への渡航中止を勧告した。法的拘束力はないものの、五輪が2カ月後に迫るなかでの米国の渡航中止勧告は日本の国内外に波紋を広げていた。
サキ大統領報道官は5月25日の記者会見で、中止論が広がっている東京五輪について、開催に向けた日本の努力を支持する方針を改めて示した。
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