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米議会占拠、事前の情報生かせず 上院が報告書

上院の報告書はトランプ前米大統領の関与について触れていない=ロイター

【ワシントン=永沢毅】米議会上院は8日、1月におきた連邦議会議事堂の占拠事件に関する調査報告書をまとめた。警備にあたった議会警察がトランプ前大統領の支持者らによる襲撃の可能性を事前に把握していたにもかかわらず、情報共有が不十分だったと指摘。警備体制を強化できず、事態に対処できなかったと断じた。

上院の議事規則議院運営、国土安全保障・政府問題の2委員会が公表した。報告書は95㌻に及び、占拠を防げなかった原因や改善策を記載している。

占拠事件は連邦議会で米大統領選の結果を確定する会議が開かれていた2021年1月6日に発生した。報告書によると、20年12月21日に議会警察はトランプ氏の敗北を認めていない支持者が会議にあわせて武器を持ち込もうとしているとの情報を把握した。同28日には襲撃の可能性を示唆するメールも届いた。SNS(交流サイト)には議事堂内の地下トンネルを含めた見取り図も多数投稿されていたという。

しかし、こうした情報は議会警察の上層部に届かなかった。米連邦捜査局(FBI)も事件発生の前日に簡単な警告メールを議会警察に送るだけで、対応は不十分だった。

襲撃事件のさなかも議会警察の指揮命令系統が機能せず、現場の対応は混乱した。議会警察が国防総省に支援を求めたが、同省では手続きに時間を要して州兵の派遣が遅れて事態の悪化を招いた。

報告書は改善策として議会警察内の情報分析チームの機能強化の必要性などを盛った。

今回の報告書は民主、共和両党の超党派による報告書をうたっているが、襲撃をあおったトランプ氏の責任には触れていない。その点を含めてより幅広くカバーするための独立調査委の設置は共和党が拒否し、法案も成立のメドが立っていない。

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