米FDA、乳幼児向けコロナワクチン承認 オミクロン対応

【ニューヨーク=吉田圭織】米食品医薬品局(FDA)は8日、新型コロナウイルスのオミクロン型対応ワクチンの追加接種について、生後6カ月~4歳の乳幼児にも緊急使用許可を広げると発表した。米疾病対策センター(CDC)が推奨すれば、接種を開始できる。
米ファイザー・独ビオンテック製は6カ月~4歳、米モデルナ製は6カ月~5歳向けで、緊急使用許可が下りた。ともに従来型のコロナウイルスと「BA.5」などオミクロン派生型の双方に対応する「2価ワクチン」だ。
いずれも2回の初期接種後のブースター接種(追加接種)としての利用を認める。一方、従来型のファイザー製ワクチンを3回目の追加接種として受けた子供については4回接種した場合のデータが十分に集まっていないため、今回は緊急使用を認めない。FDAによると、2023年1月にデータを発表する見通しだ
FDAのカリフ長官は発表で「ウイルスが変化し、これまでに普及していたワクチンの(新型コロナに対する)免疫力が下がっている。最新のワクチンを受けることで重症化や入院、死亡を防げる」と強調した。
人の移動や集会が増える年末の休暇シーズンを控えるなか、米政府は感染再拡大を防ぎたい考えだ。2022年冬は新型コロナに加え、インフルエンザや乳幼児が重症化しやすいRSウイルスが例年よりも流行し、米国では子供の入院患者の増加が問題になっている。

新型コロナウイルスの関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
■ワクチン・治療薬 ■国内 ■海外 ■感染状況 ■論文・調査 ■Nikkei Asia
-
【よく読まれている記事】
- 新型コロナウイルスは体内にいつまで残るのか
- 「コロナに決してかからない人」はいるのか?