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米大学、ワクチン義務1000校超 未接種なら除籍や罰金も

(更新)
米ニューメキシコ州の大学で5月、ワクチン接種を受ける女性=AP

【ニューヨーク=山内菜穂子】米国で新型コロナウイルスワクチンの接種を学生や教職員に義務付ける大学が1000校を超えた。感染力の強いデルタ型の拡大や米当局によるワクチンの正式承認などにより、対面授業の継続には接種が必須との認識が広がる。未接種の学生の登録を解除したり、罰金を科したりする大学も出ている。

米教育専門メディアの集計によると、接種義務を表明した大学は14日までに1000校以上となった。米国には3000校以上の大学があるとされる。学生と教職員に接種を義務付けるハーバード大は13日時点で教職員の96%、学生の94%が接種した。

義務付けの先駆けとなったのは、東部ニュージャージー州立のラトガース大だった。同大が今春、秋学期に向けて接種義務を発表すると、私立大を中心に動きが広がった。

米食品医薬品局(FDA)は8月、米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンを正式承認した。これを機に公立校など義務付けに踏み切る大学がさらに増えた。

未接種の学生への対応は分かれている。多くの大学は毎週の検査や社会的距離の確保など独自に定めた感染予防策の順守を求める。キャンパスの立ち入りを禁じるところもある。一部の大学はさらに厳しい措置を取り始めた。

バージニア工科大は学生約3万7000人のうち、期限までに接種証明を提出しなかった134人の学生の登録を解除した。AP通信によると、バージニア大も未接種の約200人の学生を登録停止にした。接種を受ければ来年1月以降、再登録できる見通しという。

東部コネティカット州のクイニピアック大は接種証明を提出しなかった学生に、1学期で最大2275ドル(約25万円)の罰金を科すと通知した。未接種の学生に追加検査などの費用を請求する大学もある。

一方で、接種を義務付けず、奨励にとどめる大学も多い。一部の共和党の州知事らが接種の義務付けは「個人の自由」を制限するなどとして反対しているためだ。南部アリゾナ州や南部フロリダ州などは学校による接種義務付けや接種証明の提示を禁じている。

セントラルフロリダ大は接種を義務付けないものの、接種を済ませた学生には授業料の免除や米アップルの製品などを進呈する抽選会を開く。

大学主導ではなく、学生による接種を促す草の根の活動も広がっている。

「事実に基づいた情報を発信することで、ワクチンの誤った噂をなくし、若者のためらいを減らしたい」。SNS(交流サイト)でワクチン情報を伝える活動を展開するコーネル大の学生、ジョーダン・トラリンスさんは語る。

米疾病対策センター(CDC)や世界保健機関(WHO)などから引用した情報を画像共有アプリ「インスタグラム」などで発信する。友達同士で広がる「口コミ」効果を狙う。現在、この活動にはテキサスA&M大など40以上の大学の学生が参加している。

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