米、ジェンダー平等へ大統領令 女性差別根絶へ新組織

【ワシントン=共同】バイデン米大統領は8日の国際女性デーに合わせ、女性に対する差別の根絶と男女の機会均等促進を目的とする新組織のホワイトハウス内への設置と、教育現場から性暴力を根絶するための政策見直しを指示する2件の大統領令に署名した。政府が発表した。内政と外交の両面でジェンダー平等の実現を援護していく構えだ。
「ジェンダー政策」に関する新組織は、セクハラを含む性差別や偏見をなくすための取り組みのほか、男女の賃金格差の是正や女性の昇進の妨げを減らす政策を立案する。バイデン氏に対し、全政府的な戦略の提出や、年に1度の戦略の実行状況に関する報告を行う。州政府や多国間組織、NPOとも連携する。
もう一つの大統領令は教育省に対し、教育現場から性暴力をなくすために既存の規則や指針を見直すことを指示。性暴力への教育機関の対応に関し、トランプ前政権が加害者側に有利になるよう変更したと批判される規則についても、再検討を求める。
バイデン政権ではハリス副大統領をはじめ、安全保障や経済関連閣僚、ホワイトハウスの広報チームなど主要ポストに女性を多く登用。閣僚(候補を含む)の比率もほぼ男女半々で、ジェンダー平等に配慮した布陣となっている。

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