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米最大の石油パイプライン停止 サイバー攻撃で

(更新)
コロニアル・パイプライン社の石油貯蔵施設(ニュージャージー州)=AP

【ニューヨーク=後藤達也、中山修志】米石油パイプライン最大手のコロニアル・パイプラインは7日、サイバー攻撃を受けて全ての業務を停止したと発表した。メキシコ湾岸から米北東部までの大動脈で、東海岸の燃料消費の半分近くのシェアを占める。停止が長引けば国民生活や経済活動にも影響を及ぼす可能性がある。

コロニアルは8日午後(日本時間9日未明)に声明を更新し、「(データ流出などと引き換えに金銭を要求する)ランサムウエアが関係している可能性があると判断した」とコメントした。一方、ホワイトハウスの報道担当者は8日の声明で「事件の影響を見極めて供給の混乱を避け、可能な限り早くパイプラインを復旧するための支援に取り組んでいる」と説明した。

サイバー攻撃を受けたのは米南部テキサス州と北東部ニューヨーク州をつなぐ約8800キロメートルに及ぶパイプライン。コロニアルが攻撃に気づいたのは7日で、関連システムをオフラインに切り替え、全ての業務を一時的に停止した。コロニアルは「混乱を最小限に抑えるため懸命に対応している」としているが、攻撃の詳細や復旧時期は明らかになっていない。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、コロニアルは東海岸での消費量の約45%にあたる1日1億ガロンの燃料を輸送している。自動車のガソリンやディーゼル燃料、航空機燃料など幅広い用途に使われ、米軍施設にも供給している。

新型コロナウイルス危機による航空機燃料の需要減などで、東海岸の石油製品の備蓄量は十分な水準だ。パイプラインが短期間で復旧すれば需給への影響は限られるが、供給の停滞が長引けば局所的に燃料価格が高騰したり、入手が困難になったりする恐れが出てくる。7日のニューヨーク・マーカンタイル取引所で原油先物指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は前日比0.3%高の1バレル64.90ドルで取引を終えた。

米国では最近、マイクロソフトのメールシステムやソフトウエア会社ソーラーウインズへの大規模なサイバー攻撃が相次いでいる。IT(情報技術)の進展は国民生活の利便性を高める一方、サイバー攻撃でインフラが寸断するリスクが浮き彫りとなっている。

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