ペロシ米下院議長が来日延期、コロナ陽性で

【ワシントン=坂口幸裕】ペロシ米下院議長の報道担当者は7日、ペロシ氏が新型コロナウイルス検査で陽性だったと発表した。今週末から予定していた日本を含むアジア訪問を延期する。ペロシ氏はワクチンの追加接種(ブースター接種)済みで、症状は出ていない。
ペロシ氏は岸田文雄首相と会談する計画だった。ウクライナへの攻撃を続けるロシアや、インド太平洋地域で軍備増強を進める中国への対処を巡って意見を交わすとみられていた。
7日付の台湾紙はペロシ氏率いる議員団が10日から訪台するとも報じていた。実現すれば、現職の米下院議長の訪台は1997年以来になるという。ペロシ氏の報道担当者は7日、アジア訪問に関し「延期になった」と明らかにした。日程は未定だ。
日米両政府はウクライナ侵攻を巡る中国の対応がアジアやインド太平洋の安全保障に及ぼす影響を懸念する。ペロシ氏は中国の人権状況などを理由に北京冬季五輪の「外交的ボイコット」を主張するなど批判的な姿勢を示してきた。