/

バイデン政権、インフラ財源 15年で275兆円増税

大統領、「交渉の余地ある」 実現へ妥協探る

(更新)
think!多様な観点からニュースを考える

【ワシントン=鳳山太成】バイデン米政権は7日、3月末に公表した法人増税案を実施すれば、15年で約2.5兆ドル(約275兆円)税収が増えるとの見通しを明らかにした。2兆ドル超のインフラ投資計画の財源にする。バイデン大統領は演説で、増税に反対する野党・共和党と「交渉の余地がある」と述べ、歩み寄る姿勢を示した。

バイデン氏は3月末に公表した、インフラや環境、研究開発に投資する「米国雇用計画」についてホワイトハウスで演説した。「何もしない選択肢はない」と計画の実現に強い意欲を表明。「将来への投資をやめれば、世界を主導できなくなる」などと述べ、計画が巨額すぎると反対する共和党や与党・民主党内の穏健派の理解を求めた。

財務省高官も7日、3月末に発表した企業増税案について電話会見を開き、15年かけて約2.5兆ドルの税収増を見込んでいると明らかにした。これまでは2兆ドル超の投資コストを「15年間の税収増ですべて賄う」と説明していた。

連邦法人税を21%から28%に引き上げるほか、多国籍企業の海外収益への課税を従来の2倍の21%に引き上げる。大企業に限って会計上の利益に最低15%を課す「ミニマム税」を導入する方針も改めて説明した。

イエレン財務長官は記者団に「税収の低下が続けば、インフラや研究開発への投資が減る」と危機感を表し、増税の必要性を訴えた。世界各国で最低税率を設けて法人税の引き下げ競争を終わらせることに改めて意欲を示した。

グローバルに活動する多国籍企業や高収益の巨大IT(情報技術)企業への最適な課税を目指し、国家間の法人税率引き下げ競争に終止符を打つべきだとの議論が世界で盛んになっている。新型コロナウイルス禍の長期化に伴う、財政赤字の拡大が危機感につながっている。

20カ国・地域(G20)は7日、財務相・中央銀行総裁会議を開き、米IT企業などへの課税を見直すデジタル課税や法人税の引き下げ競争を防ぐための最低税率について「2021年半ばという期限までの合意を目指す」とした共同声明を採択した。

バイデン氏の計画を巡っては、経済成長の妨げになるとして共和党が反対するほか、民主党内にも法人税の引き上げを25%にとどめるべきだとの意見もある。バイデン氏は民主党内の異論も含めて「議論は歓迎する」と語り、計画の修正に含みをもたせた。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

  • この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
(0/300)
投稿内容をご確認ください
投稿チェック項目誤字脱字がないかご確認ください
投稿チェック項目トラブル防止のため、記事で紹介している企業や人物と個人的つながりや利害関係がある場合はその旨をお書き添えください
詳細は日経のコメントガイドラインをご参照ください

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

バイデン政権

アメリカの「バイデン政権」に関する最新ニュースを紹介します。その他、日米関係や米中対立、安全保障問題なども詳しく伝えます。

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン