米、4回目接種へ関心高まる 政府に要請の州知事も
(更新)

【ニューヨーク=山内菜穂子】新型コロナウイルスの新変異型「オミクロン型」による感染拡大が止まらない米国で、ワクチンの4回目接種への関心が高まってきた。南部ウェストバージニア州は6日、連邦政府に接種開始へ許可を求めた。
ジャスティス州知事がバイデン大統領に宛てた手紙を公表した。同州は高齢化が進み、数週間のうちにオミクロン型が「地域社会を引き裂くだろう」と指摘。4回目接種により「重症化や最悪の事態を避けるチャンスを与えてほしい」とした。
ロイター通信によると、米バイオ企業モデルナのステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は6日、今秋までに4回目の接種が必要になる可能性が高いと語った。4回目接種をめぐっては、イスラエルが2日に60歳以上の市民と医療関係者を対象に承認し、大規模接種を進めている。
米ジョンズ・ホプキンス大のまとめによると、6日の新規感染者数(7日移動平均)は過去最多を更新し60万人を超えた。1週間前に比べて2倍近く増えた。米疾病対策センター(CDC)によると、5日の新規入院患者数(7日移動平均)は1万7000人強となり、過去最多を更新した。
CDCのワレンスキー所長は7日の米NBC番組で「まだ米国はピークに達していない」と語った。ワクチン未接種者は「追加接種を受けた人に比べ入院する可能性が17倍、死亡する可能性が20倍高い」とも強調した。

アメリカの「バイデン政権」に関する最新ニュースを紹介します。その他、日米関係や米中対立、安全保障問題なども詳しく伝えます。