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パイプラインサイバー攻撃、身代金の大半奪還 米司法省

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米司法省のモナコ副長官(7日)=ロイター

【ニューヨーク=中山修志】米司法省は7日、米東海岸の燃料パイプラインがランサムウエア(身代金ウイルス)による攻撃を受けて停止した問題で、犯行グループに支払われた身代金の大半を奪還したと発表した。会見したモナコ司法副長官は「ランサムウエア攻撃は規模と巧妙さを増している」と指摘し、企業や組織にセキュリティー強化を求めた。

米コロニアル・パイプラインが運営する燃料パイプラインは5月初旬に犯罪集団「ダークサイド」によるランサムウエア攻撃を受けた。コロニアルはシステム復旧のために、暗号資産(仮想通貨)のビットコインで440万ドル(約4億8000万円)相当を支払ったとされる。

会見に同席した米連邦捜査局(FBI)幹部によると、今回はサイバー攻撃の捜査で専門性が高いカリフォルニア州北部連邦地検と連携して捜査した。複数のビットコインの取引履歴から、コロニアルの身代金支払いに使われた63.7ビットコイン(約230万ドル相当)が特定のアドレスに送金されたことを突き止め、差し押さえた。

コロニアルの件に関してはFBIは特定のアドレスにアクセスできる「秘密の鍵」と呼ばれるパスワードの概要を把握しており、不正に入手した残りの資産も差し押さえできる可能性があるという。アバテ副長官は「不正に入手した資産をFBIの手の届かないところに隠蔽することはできない」と強調した。

FBIによると、ダークサイドが使用したランサムウエアはインフラや製造業、ヘルスケア産業などでこれまでに90件を超える被害が確認されている。5月下旬にはブラジル資本の食肉大手JBSがランサムウエア攻撃を受け、米国内の処理能力のおよそ2割に相当する食肉加工処理場の操業が止まった。

司法省は過去にも捜査当局がランサムウエア攻撃の身代金を取り返したケースはあるとしているが、モナコ氏は攻撃対象が拡大していることを強調し、「企業や組織が犠牲になるのは時間の問題であり、いますぐセキュリティー対策に経営資源を投入してほしい」と呼びかけた。

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