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Apple「iOS15」、アプリの個人情報収集を制限可能に

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【シリコンバレー=白石武志】米アップルは7日、スマートフォン「iPhone」などの次期OS(基本ソフト)に、各種のアプリが収集する個人情報の種類や頻度をユーザーが監視できる機能を導入すると発表した。アプリに提供する個人情報をユーザーが自ら制限できるようにして、ネット広告業界における行き過ぎた個人情報の活用に歯止めをかける。

7日に開いた年次開発者会議「WWDC」の基調講演で明らかにした。今秋に配信を始めるiPhone向け基本ソフト「iOS15」など各種OSの設定画面の中に、アプリによる個人情報の収集状況を確認できる「アップ・プライバシー・リポート」と呼ぶ項目を追加する。

新機能では各アプリがユーザーの位置情報や写真、カメラ、マイク、連絡帳などの個人情報にいつアクセスしたのかを1週間前まで遡って確認できる。さらに個人情報がアプリを介してどういった外部のウェブサイトなどと共有された可能性があるのかを一覧で表示する。

ユーザーが個人情報を提供したくないと判断した場合には、OSの設定画面から各アプリを選び、データの提供を止められるようにする方針だ。アップルが自社で開発しているブラウザー「サファリ」などのアプリについては、ネット広告業界で個人を特定するために使われる「IPアドレス」を隠す設定もできるようにする。

アップルの電子メールアプリでは、ユーザーが受信したメールをいつ開いたかを送信者に知られないようにする機能を持たせるなど、よりきめ細かなプライバシー保護対策を講じる。ランダムなメールアドレスを生成することで、送信相手に普段使っているアドレスを知られないようにすることもできるようにする。

アプリ開発者が集めた個人情報は個人の興味や属性にあったターゲティング広告を配信したり、広告効果を測定したりする仕組みに活用されてきた。2018年に明らかになった米フェイスブックにおける約8700万人分の個人情報流出事件などを契機に消費者のプライバシー意識が高まり、企業による個人情報収集に透明性を求める規制づくりが各国・地域に広がっている。

ネット広告に収益を依存していないアップルはプライバシーを「基本的人権」と位置づけ、自社製品上でユーザーが個人情報を自ら管理できる機能を段階的に強化してきた。21年4月下旬に配布を始めたiPhone向けの最新基本ソフト「iOS14.5」では、ネット広告に使われる端末識別情報の取得にユーザーの同意を必須とするなどの取り組みに乗り出している。

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