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メキシコ、中間選挙で与党勝利 企業に厳しい政策加速も

(更新)

【メキシコシティ=宮本英威】メキシコで6日、下院議員や15州知事を選ぶ中間選挙が投開票された。下院(500議席)では与党連合が過半数を維持する見通しとなった。ロペスオブラドール大統領が進めてきた汚職対策を有権者が評価した形だ。経済分野では国営企業の保護を優先する政策が加速しかねず、民間企業には厳しい経営環境が続く可能性がある。

中間選挙は、大統領の任期6年の中間年に実施され、現政権の評価を表すと位置づけられている。選管当局は7日朝(日本時間同日夜)時点で確定議席を公表していないが、6日夜時点の議席予測によると与党連合は265~292議席となった。改選前(311議席)からはやや減らすが、過半数の確保は確実な情勢だ。

ロペスオブラドール氏の国家再生運動(MORENA)は190~203議席と予測されており、引き続き圧倒的な第1党となる。15の州知事選では11州で与党の候補が有利に戦いを進めている。

「汚職や不平等に対処する現政権の政策を評価している」。会計士のアルトゥロ・ロドリゲスさん(53)は与党に票を投じた理由をこう述べた。

メキシコの大統領にはこれまで在任中の不逮捕といった特権があった。ロペスオブラドール政権は今年2月にこの特権廃止を官報で公示した。国営石油会社の元最高経営責任者(CEO)ら有力者も汚職疑惑で拘束されており、現政権の厳しい姿勢を国民は評価している。

経済紙フィナンシエロによる5月の世論調査で、ロペスオブラドール大統領の支持率は59%と、不支持(37%)を大幅に上回った。就任直後の約8割の支持率からは下がったが、一貫して約6割を維持している。

議会上院では与党連合が過半数を確保している。今回の選挙で下院での過半数維持が確実になったことで、与党は今後も政策を通しやすい環境が続くことになる。

2018年12月に発足したロペスオブラドール政権は民間のビジネスを妨げる施策を相次いで導入してきた。今年3月の電力産業法の改定では、国営公社が電力不足を補うために結んだ契約を後から変更できるように改め、民間企業に不利な内容となった。4月には労働法などの改定が決まり、人材派遣は原則禁止となった。企業にとってはコスト増になるため、自動車部品を中心に工場を構える日本企業は対応を迫られている。

ロペスオブラドール氏は電力や原油といった資源分野での国営企業の権限拡大に力を入れる。外国企業の間には「今後は国営企業の保護策が一段と加速しかねない」(在メキシコ外国企業幹部)と、ビジネス環境の一段の悪化を警戒する声が広がる。

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