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米ナスダック、上場企業に女性・非白人取締役の登用義務

(更新)
ナスダックは上場企業の取締役に多様性を求める(2日、ニューヨーク市)=ロイター

【ニューヨーク=宮本岳則】米証券取引所ナスダックは米国の上場企業に対し、黒人など人種的マイノリティー(少数派)やLGBT(性的少数派)、女性の取締役登用を義務づける。取引所を監督する米証券取引委員会(SEC)が6日、上場ルールの改定を承認した。

ナスダック上場企業は今後、役員の多様性について情報開示を求められる。さらに女性とマイノリティーから1人ずつ取締役を選任しなければならない。マイノリティーには黒人やヒスパニック(中南米)系など人種的少数派に加え、LGBTも含む。海外企業の場合は、女性2人の登用で要件を満たせるようにするなど、一定の柔軟性をもたせる。

移行期間も設ける。米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が米上場主要496社の役員構成を調べたところ、2020年時点で4割近くの企業は女性、マイノリティーの取締役が1人以下だった。人種的マイノリティーを新規に登用する企業は広がっているが、女性に比べると増え方は緩やかだ。

米国では警官による黒人暴行死事件をきっかけに、人種間格差の是正を求める声が高まった。企業の経営幹部クラスにおける男女格差も残る。米公的年金などESG(環境・社会・企業統治)問題を重視する機関投資家は、米上場企業に対して役員・従業員の多様性を確保するよう圧力をかけ始めている。

取引所が取締役の構成をルールで縛ることに反発もあった。ナスダックが20年12月にSECに規則変更を申請すると、共和党の上院議員12人は今年2月、SECに書簡を送り、変更を認めないよう求めた。同党のベテラン、パット・トゥーミー上院議員は「取締役は能力で選ばれるべきだ」と持論を述べたうえで、「上場企業を減らすことになる」と懸念を表明した。

SEC委員でも賛否が分かれた。共和党系委員はルール変更に反対したが、バイデン米大統領に任命されたゲーリー・ゲンスラー委員長や、民主党系委員が賛成し、多数決で承認された。ゲンスラー委員長は声明を公表し、投資家が多様性情報を入手できるようにすることで「市場は最も機能するようになる」と述べた。

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