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ロシア、対米サイバー攻撃継続か 対話の効果見通せず

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6日、サキ米大統領報道官はロシア政府にサイバー犯罪集団を取り締まるよう促した(ホワイトハウス)=ロイター

【ワシントン=中村亮】米国とロシア両政府がサイバー攻撃をめぐる協議を始めたことが6日、明らかになった。来週の会合ではランサムウエア(身代金要求型ウイルス)による攻撃を取り上げる。ロシアからのサイバー攻撃はいまも続いているとみられ、対話によって実効性のある抑止策につながるかは見通せない。

サキ米大統領報道官が6日の記者会見で、米ロの専門家がサイバー分野に関する対話を行っていると説明した。バイデン米大統領は6月中旬のロシアのプーチン大統領との首脳会談で、16種類の重要インフラを明示してサイバー攻撃の停止を要求。サイバー分野の専門家会合を立ち上げることで合意した。米国ではランサムウエア攻撃が相次ぎ、石油や食肉の供給に悪影響が出た経緯があり、対策が急務になっている。

バイデン政権はロシア政府が同国を拠点とするサイバー犯罪集団を十分に取り締まっていないとみる。サキ氏は「ロシア政府がロシアにいる犯罪集団に対策を講じなければ米国が独自に行動を起こすし、その権利がある」と述べ、ロシア側に監視強化を改めて促した。ロシア政府はサイバー攻撃への関与を一貫して否定しており、専門家会合の議論も平行線に終わる公算が大きい。

ロシアによるサイバー攻撃は首脳会談後も続いているとみられる。複数の米メディアによると、共和党全国委員会のコンピューターシステムが最近サイバー攻撃を受けた。ロシアの対外情報局(SVR)やロシア情報機関に近いとされるハッカー集団「コージーベア」の関与が疑われている。バイデン政権は2020年に発覚した米政府機関に対する大規模なサイバー攻撃にSVRやコージーベアが関与したと非難していた。

ランサムウエアを使うロシアのハッカー集団「REvil(レビル)」は5日、米IT(情報技術)企業カセヤに対してサイバー攻撃を行ったと明らかにした。米連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出しており、米情報機関はロシア政府の関与などを調べているとみられる。FBIは6月、REvilがブラジルの食肉大手JBSに攻撃を仕掛けたと断定したばかりだ。

バイデン政権は4月、ロシア政府がサイバー攻撃に関与したとして経済制裁を科したが、現時点でロシアに対する抑止力となっていない。

ロシア政府はサイバー攻撃について相手国に打撃を与えつつ、軍事的な報復を回避できる手段と位置づけているとみられる。ロシアは米国に軍事力で劣っており、ロシアがサイバー攻撃を控える可能性は低いとの見方が米国では多い。

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