Amazon、米デリバリー3位に出資へ 無料で料理宅配

【ニューヨーク=弓真名】米ネット通販最大手アマゾン・ドット・コムが米料理宅配サービス3位のグラブハブに出資する。アマゾンの有料サービス「プライム」の会員はグラブハブの宅配料金が無料になる特典が受けられる。料理宅配は競争が激しく、グラブハブはアマゾンとの連携で集客力を高める。
グラブハブの親会社であるジャスト・イート・テイクアウェー・ドットコム(オランダ)が6日、アマゾンがグラブハブに2%出資すると発表した。米国のアマゾンのプライム会員は、月9.99ドル(約1400円)のグラブハブの会員サービスを無料で使えるようになる。例えば12ドル以上を注文すると宅配料が無料になる。
アマゾンは傘下の食品スーパーのホールフーズ・マーケットを通じ食料品の宅配サービスを手がけている。今回の提携により宅配の対象を料理にも広げ、プライム会員向けのサービスを拡充する。
調査会社ブルームバーグ・セカンド・メジャーによると、2022年の米料理宅配サービス市場におけるグラブハブのシェアは13%で、ドアダッシュ(59%)やウーバー・テクノロジーズ(24%)に次ぐ3位。同サービスは新型コロナウイルス禍で巣ごもり消費を取り込み急成長したが、感染が落ち着き外食機会が増えたことで市場の競争は激化している。
今回の発表を受け、6日の米株式市場でドアダッシュ株は7%強、ウーバー株は4%強それぞれ下落した。