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マスク氏、テスラ株一部売却提案「Twitter投票で決定」

自ら保有の10%2.2兆円相当

【シリコンバレー=白石武志】米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は6日、ツイッター上で自らが保有するテスラ株の10%を売却すると提案した。ツイッターのユーザー投票機能によって賛否を問い、投票結果に従うという。世界有数の富豪でありながら公平な税金を負担していないという批判にいらだちを募らせたためとみられるが、衝動的な行動には危うさもつきまとう。

マスク氏は6日、ツイッターに「最近、含み益が租税回避の手段であると言われており、私は保有するテスラ株の10%を売却することを提案する」と投稿した。「あなたはこれを支持しますか」と続け、閲覧者らが「はい」か「いいえ」かを投票できる機能を付けた。同氏は6200万人を超えるフォロワーを抱えており、6日午後時点で100万票が投じられている。

QUICK・ファクトセットによるとマスク氏はテスラの発行済み株式の17.22%を保有する。5日終値ベースに基づく保有額は2000億ドル(約22兆円)強に上る。仮に10%を売却した場合には200億ドル強に相当するテスラ株が放出されることになる。マスク氏は「どちらに転んでも、私は投票結果に従うつもりだ」と強調した。

マスク氏は続く投稿のなかで「私はどこからも現金で給与やボーナスを受け取っていない。個人的に税金を払うには株を売るしかない」と説明した。米メディアによると、課税される場合の税率は明らかになっていない。

純資産は約37兆円で世界首位

米ブルームバーグ通信の「ビリオネア(億万長者)インデックス」によると、マスク氏の純資産は3380億ドル(約37兆円)で世界首位となっている。テスラの株価上昇などの恩恵を受けて1年前に比べ約3倍に増やし、2位の米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏(2020億ドル)との差を広げつつある。

21年に米国の最富裕層の納税記録などを独自に入手し詳細を公表した非営利の米報道機関プロパブリカは、マスク氏については18年に連邦所得税を払っていないと報じている。マスク氏は所得税を納めていないのは自らが現金の報酬を受け取っていないためだとして、報道について「誤解を招くものだ」と批判していた。

金融緩和による株式や不動産の価値上昇に伴って米国の多くの富裕層の資産は増えているが、一般には資産を売却しない限り含み益は課税対象にはならない。一部の米民主党議員の間では最富裕層に照準を絞って、実現していない利益にも課税する案が一時浮上した。

党内にも慎重論が多く今の歳出・歳入法案への採用は見送られたが、マスク氏が呼びかけた投票の結果はこうした議論にも一石を投じることになりそうだ。ただ、同氏は空売り勢との対立に悩まされていた18年にもツイッター上で突如としてテスラ株の非公開化を表明し、米証券取引委員会(SEC)から証券詐欺の疑いで提訴されている。今回のツイートが再び混乱を招けば、自らを窮地に追い込むおそれもある。

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