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米、接種加速へ義務化 企業・州政府、解雇も

(更新)
感染者が急増する米フロリダ州で6日、ワクチンの接種を受ける女性=ロイター

【ニューヨーク=山内菜穂子】米国の企業や州政府で職員に新型コロナウイルスのワクチン接種を義務づける動きが広がってきた。違反すれば解雇される場合もある。インド型(デルタ型)の感染が止まらないためだ。

米ユナイテッド航空は6日、全米の拠点に所属するすべての従業員に接種を義務づけると通知した。全米の大手航空会社で初めての試み。「全員が接種すれば全員がより安全になる」。スコット・カービー最高経営責任者(CEO)は従業員への手紙で利点を強調した。

米食肉大手タイソンフーズは3日、全従業員に完全な接種を義務づける方針を発表した。マイクロソフトも9月から、従業員や取引先などが職場に入る際に接種証明の提示を求める。グーグルやフェイスブックなども出社する従業員に義務づける方針だ。米CNNは6日までに、未接種のまま出社した従業員3人を解雇した。

州政府でも接種の義務づけが相次ぐ。ハワイ州や南部バージニア州などは5日、州の職員に接種証明を求めると発表した。未接種者には毎週のコロナ検査を課す。ハワイ州の場合、接種を受けない場合の解雇も辞さない。

ハワイ州のイゲ知事(左)は州職員へのワクチン接種証明を求める(7月25日、右はジル・バイデン大統領夫人)=AP

バイデン大統領も7月末、連邦政府職員に接種状況の開示を義務づけると発表した。未接種者には週1~2回の検査やマスク着用を求める。連邦政府の取引企業にも同様の措置を求めている。

これまでは無料のドーナツや野球の観戦チケット、現金などの「アメ」で接種を促してきた。米国では接種は個人の判断との考えが強いためだ。米雇用機会均等委員会(EEOC)が5月に雇用主は従業員に接種を要求できるとの指針を示しても、訴訟リスクなどを懸念し、義務化は広がらなかった。

変化の背景にインド型(デルタ型)による感染の急増がある。米ジョンズ・ホプキンス大のまとめによると、5日の新規感染者数(7日移動平均)は約9万8000人。1カ月前に比べて8倍超になり、デルタ型が新規感染の9割超を占める。

ホワイトハウスによると、フロリダやテキサス、ミズーリなど接種率が低い7州で先週、全米の新規感染者、入院患者の半数を占めた。未接種者の感染増や重症化の傾向が明らかになるにつれて、全米のワクチン接種ペースも増加に転じた。

接種方針に従わない従業員への対応は今後の課題だ。米国の労働市場は人手不足が深刻で、中小企業などは難しい対応を迫られそうだ。

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