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米就業者数26万人増 4月、市場予想下回る

(更新)
経済回復の一方で、雇用のミスマッチが生じている

【ワシントン=大越匡洋】米労働省が7日発表した4月の雇用統計(速報値、季節調整済み)によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月から26万6000人増えた。市場予測(100万人程度)を大きく下回り、失業率も6.1%と0.1㌽悪化した。経済回復で人手不足感がある半面、経済対策で手厚い給付を手にした人々が低賃金の職に就くのを控えるなど、雇用のミスマッチが生じている。

「時給20ドル(約2200円)を下回る職種は募集をかけてもなかなか埋まらないとの声が製造業から出ている」――。米連邦準備理事会(FRB)の4月の地区連銀経済報告は、人手の確保に悩む現場の声を拾い上げた。

4月の就業者数の増加幅は好調の目安とされる20万人は上回ったものの、3月(77万人)から縮小した。業種別にみると宿泊・飲食業が前月より約24万人増え、全体を引っ張る。一方、製造業は1万8000人減った。部材などの供給制約の影響とみられる。

米国ではすでに新型コロナウイルスのワクチン接種を完全に終えた人は18歳以上の4割強にのぼる。新規の失業保険申請が減少傾向にある半面、飲食や輸送など活動が急速に回復している業種は働き手の確保が追いつかない矛盾が生じている。

経済対策で現金給付や手厚い失業保険給付を手にした人がいまだ感染リスクのある仕事に戻るのを控えているのに加え、学校再開の遅れで子育て中の親が働きに出ることが難しくなっている。

ミスマッチはコスト増も招く。1~3月期の雇用コスト指数は前期比0.9%上昇と約14年ぶりの大きな伸びとなった。アマゾン・ドット・コムは4月末、50万人超の従業員を対象に時給を最大3ドル引き上げると発表。バイデン政権は連邦政府と契約する企業で働く人の最低賃金を時給15ドルに上げると決めた。上昇幅は4割近くにのぼる。

1~3月期の実質国内総生産(GDP)の規模はコロナ危機前の約99%まで戻ったのに対し、失業者数は980万人を超え、コロナ危機前の570万人を大きく上回る。経済指標に強弱が入り交じり、政策運営はより難しさを増している。

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