KFC、全米で代替肉チキン販売 環境保護で需要増

【ニューヨーク=共同】米ファストフード大手ケンタッキーフライドチキン(KFC)は5日、植物由来の原料を使った「代替肉」のフライドチキンを10日から期間限定で、全米で発売すると発表した。代替肉大手のビヨンド・ミートと協業し、専用に開発された代替肉を使う。
米国では若者を中心に消費者の健康志向や環境保護への意識が高まり、代替肉の需要が伸びている。代替肉は畜産に比べ、生産過程で温室効果ガス排出や水資源の利用を抑えられるとされる。
KFCとビヨンド・ミートは2019年8月、ジョージア州アトランタで最初にテスト販売し、20年7月にもカリフォルニア州の50店舗以上で販売。好評だったため全米に拡大する。価格は税別6.99ドル(約810円)から。
米国では大手外食チェーンが代替肉の取り扱いを増やしている。バーガーキングは19年から米インポッシブル・フーズの代替肉パティを使ったハンバーガーを販売しており、スターバックスも20年6月に代替肉ソーセージを使った朝食用サンドイッチを投入。マクドナルドも21年11月にカリフォルニア州などの店舗で代替肉ハンバーガーを期間限定で販売した。
日本でも、モスバーガーを展開するモスフードサービスが動物性の食材を使わない「グリーンバーガー」を販売しているほか、日本ハム(大阪市)や伊藤ハム(兵庫県西宮市)も肉を使わないハムや肉団子などの商品を出している。
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