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米国防長官、核巡航ミサイルの開発打ち切りを表明

【ワシントン=中村亮】オースティン米国防長官は5日、下院軍事委員会の公聴会で新型の核巡航ミサイルの開発を打ち切る方針を表明した。核巡航ミサイルについて「ささいな能力」と指摘。開発費に見合った抑止力強化が見込めないと言明した。「大統領に対して多くの手段を提案できる」とも語り、核巡航ミサイルの開発を中止しても中国やロシアに対する抑止力を維持できるとの考えを示した。

潜水艦への配備が想定された核巡航ミサイルは敵国の軍事基地や重要施設に限定攻撃を実行する戦力と位置づけられる。共和党のトランプ前政権が開発に着手し、核兵器の役割低下を目指すバイデン政権下での開発継続の是非が焦点になっていた。

米軍は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に爆発力を抑えた小型核弾頭を搭載している。核巡航ミサイルと同様に限定攻撃に活用する戦力だ。国防総省高官は日本経済新聞の取材で、小型核を搭載したSLBMが核巡航ミサイルの役割をおおむね代替できるとの分析を明らかにしていた。

一方、米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は公聴会で、核巡航ミサイルの開発を続けるべきだと唱えた。開発中止に不満をあらわにする発言で米政権内での足並みの乱れを露呈した。「(意思決定プロセスで)私は何度も意見を表明する機会があった」とも語った。

核巡航ミサイルの開発中止には、世界で広がる核軍縮の後退を食い止めるとともにバイデン米大統領が支持基盤とする与党・民主党のリベラル派に配慮する狙いもある。リベラル派は核軍縮を唱え、国防予算の削減を訴えている。

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