米、ベネズエラ野党の「暫定大統領」認定を継続

【ニューヨーク=宮本英威】米国務省は5日、南米ベネズエラの野党指導者フアン・グアイド氏について、引き続き「暫定大統領」とみなすと発表した。ベネズエラでは同日に新議会が発足し、グアイド氏は国会議長の座を失った。トランプ米政権はベネズエラのマドゥロ政権を認めておらず、改めてグアイド氏支持の意向を鮮明にした。
ベネズエラでは2020年12月に国会議員選挙が行われた。ただ主要野党が選挙への参加を拒んだため、マドゥロ大統領が率いる与党連合が勝利した。米国務省はこの結果、新議会を「非合法」だと判断しており、旧議会を支持する意向も示した。
米財務省は4日、グアイド氏とその関係者との一定の金融取引を引き続き認めると発表した。ベネズエラ政府高官や国営企業は制裁対象にしている一方で、許容を続ける。
米国では今月20日にバイデン政権が発足する。ベネズエラ野党が、今後も米国の支援を続けて得られるかは不透明な面もある。