トランプ氏宅捜査、一時停止 米地裁が第三者の監査要求

【ワシントン=時事】米南部フロリダ州の連邦地裁は5日、連邦捜査局(FBI)がトランプ前大統領の邸宅から押収した資料について「スペシャル・マスター(特別管理者)」と呼ばれる補助裁判官を任命し検証させる決定を下した。トランプ氏が第三者の監査を求め提訴していた。特別管理者の作業終了まで、関連の刑事捜査は一時的に差し止められる。
特別管理者は、裁判で当事者が多い場合や争点が複雑かつ多岐にわたる場合に裁判所が任命し、証拠整理や事実審理の面で判事を補助する。弁護士が任命されることが多い。判決はトランプ氏側と司法省側の双方に対し、9日までに特別管理者の候補者リストを提示するよう求めている。
司法省は「国家安全保障を含む政府の利益を著しく害する」として特別管理者による押収資料の検証に反対していた。
判決は政府に対し、捜査のための押収資料の使用を一時的に禁じた。一方で、米情報機関を統括する「国家情報長官室」が資料の機密性や国家安保への影響に関する審査を続けることは認めた。
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