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米国のコロナ入院患者、前週比17%増 感謝祭後に急増

(更新)

【ニューヨーク=吉田圭織】11月下旬に感謝祭の祝日を終えた米国で新型コロナウイルスの入院患者が急増している。米疾病対策センター(CDC)によると、12月3日までの1週間で1日あたりの新規入院患者は4425人と、前週比で17%増となった。人の移動や集会が増える年末の休暇シーズンを控え、病床使用率の上昇に対する懸念が広がっている。

病院など一部の場所を除いて、米国でマスク着用義務は全ての州ですでに撤廃されている。だが、感染拡大を受けて再び導入する可能性が出てきている。中西部イリノイ州では10以上の郡でマスク着用が勧告される高水準の集団感染に達した。

西部カリフォルニア州ロサンゼルス郡では感染の急拡大を受け、保健当局のバーバラ・フェレール氏が2日の記者会見で屋内のマスク着用義務を復活させる可能性に言及した。病床使用率が10%以上になり、人口10万人あたり1日平均の入院患者が10人を上回れば再導入する。

なかでも乳幼児や子供の間で感染が広がり、小児科病棟での病床使用率が上昇している。米小児科学会(AAP)によると、1日までの1週間で18歳以下の子供の新規感染者数は3万人近くにのぼり、全体の10%を占めた。同時にインフルエンザや、乳幼児が重症化する例も多いRSウイルスの感染も目立っており、3つの病気が流行する「トリプルデミック」が懸念されている。

一方、子供のワクチン接種率は低い。AAPが11月16日に発表したCDCのデータでは6カ月~4歳の乳幼児のワクチン接種率は10%にとどまっている。

米製薬大手ファイザーと独ビオンテックは5日、両社が開発する新型コロナのオミクロン型対応ワクチンについて、米食品医薬品局(FDA)に6カ月~4歳向けの緊急使用許可を申請したと発表した。ファイザーは同日の発表で「呼吸器疾患が5歳未満の子供の間で流行するなかで、(同ワクチンを接種すれば)入院や重症化を予防できる可能性がある」と指摘した。

CDCによると、米国の新規感染者数は7日移動平均で1日4万人で落ち着いている。だが、自宅検査の普及などから感染者数の正確な数は把握しづらくなっており、実際の数字はこれより大きいと考えられている。

秋に確認された新たなオミクロン型の新しい派生型「BQ.1」と「BQ1.1」が急激に広がり、いまでは米国内で流行中のウイルスの62.8%を占めている。シンガポールやインドなどで広がっている「XBB」も全体の5.5%まで増えた。世界保健機関(WHO)はXBBには再感染のリスクが高い可能性があると指摘している。

一方で、新型コロナに対する警戒感は低下している。英誌エコノミストとユーガブが11月19~22日に米国の成人を対象に実施した共同世論調査によると、重症化するリスクを含めて新型コロナに感染する恐れについて、27%が「全く心配していない」、32%が「あまり心配していない」と答えた。

同じ調査では自宅の外でマスク着用を「全くしない」と答えた人は44%に上り、「必ず着用する」と答えた17%を大きく上回った。専門家の多くは感染予防にマスク着用が効果的だと指摘している。

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