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メキシコ、米銃メーカーを提訴 不法売買への対策不十分

【メキシコシティ=宮本英威】メキシコ政府は4日、米東部マサチューセッツ州ボストンの裁判所に、米国に拠点を持つ銃器メーカーや流通会社を提訴した。米国からメキシコの麻薬密売組織などへの銃器の不法流入への対策が不十分で、同国の治安の悪化につながっていると主張している。100億ドル(約1兆1000億円)の賠償金を想定しているという。

米銃器大手のスミス・アンド・ウェッソン・ブランズ(S&W)、バレット・ファイアーアームズ・マニュファクチュアリング、コルツ・マニュファクチュアリング・カンパニーなどを提訴した。

メキシコ政府は銃器メーカーにより厳しい販売管理を求めている。今回の提訴によって「麻薬組織や犯罪集団への銃器密売を終わらせる」と指摘した。

訴状によると、メキシコ政府は同国で犯罪に用いられた武器の70~90%は米国から不法に流入しているとみている。過去10年でおよそ250万丁の銃が違法に流入したとの調査もある。

メキシコ政府は暴力による経済への悪影響は国内総生産(GDP)の1.7~2%に達していると分析している。エブラルド外相は「問題の企業が引き起こした損害をメキシコ政府に対して補償することを求めている」と述べた。

一方、米国の業界団体である国立射撃スポーツ財団(NSSF)は4日、訴訟について「メキシコ政府の主張には根拠がない。同政府は自国内でまん延している犯罪と汚職に責任を負っている」との声明を公表した。

メキシコの麻薬組織は南米から届く薬物を最大の消費地である米国に密輸している。組織間の抗争は長年問題になっており、抗争に市民が巻き込まれ、死者が出るケースも多い。地域によっては国の治安組織よりも、麻薬組織の影響力が強い場所もあり、政府の統治にとっても大きな課題だ。AP通信によると、2020年には3万6000件以上の殺人事件が発生した。

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