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トランプ氏系メディア、1120億円調達へ SPAC上場計画

【ニューヨーク=宮本岳則】トランプ前米大統領が率いる新興メディア企業、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)は4日、複数の機関投資家から10億ドル(約1120億円)を調達すると発表した。同社は特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて株式上場を目指すが、サービスはまだ始まっていない。事業化の行方に注目が集まっている。

トランプ氏は10月、新しいSNS(交流サイト)サービス「Truth Social(トゥルース・ソーシャル)」の立ち上げを発表した。TMTGが新サービスの運営を担う。1月6日の米連邦議会議事堂への襲撃事件を受けて、トランプ氏はツイッターの利用を禁じられ、9000万人近いフォロワーに直接語りかける手段を失った。フェイスブックやユーチューブからも排除された。

TMTG会長のトランプ氏は4日の声明で「10億ドルは検閲や政治的差別を終わらせるべきだ、という重要なメッセージをビッグテックに伝えるもの」と指摘した。さらに財務体質の強化で「ビッグテックの暴政に対抗する」と述べ、シリコンバレーへの敵意をむき出しにした。

TMTGは、米ナスダック市場に上場するSPAC「デジタル・ワールド・アクイジション」との合併を計画している。SPACとは有力企業の買収のみを目的とした「空箱」のような会社だ。合併後はTMTGが存続会社となり、株式市場で売買できるようになる。デジタル・ワールドは10月の合併発表時に、TMTGの企業価値を8億7500万ドルと評価した。

デジタル・ワールドの株価は合併計画の発表を受けて急騰した。足元でも上場時の価格(1株10ドル)を大きく上回る50ドル台で取引されている。個人投資家とみられる買いが株価を大きく押し上げている。

TMTGは今回の資金調達で普通株に転換可能な優先株を発行する。引受先の投資家名は明らかにしなかった。資金は合併完了時に払い込まれる。デジタル・ワールドがナスダック上場時に調達した分を含めて、合計約12億5000万ドルを「トゥルース・ソーシャル」の立ち上げなどに充てるという。

TMTGは「トゥルース・ソーシャル」の詳細な事業計画を公表していない。10月のプレスリリースでは、政治的イデオロギーによる差別のない会話を可能にする、と説明した。11月にベータ版アプリの提供を始めるとしていたが、米テレビCNBCによると、12月1日時点でまだ利用できるようになっていない。

上場計画を審査する米証券取引委員会(SEC)の判断にも注目が集まる。米民主党のウォーレン上院議員はSECのゲンスラー委員長に書簡を送り、トランプ氏とデジタル・ワールドの取引に法令違反の疑いがあるとして調査を求めた。

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