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ファウチ氏、コロナ発生源調査で「武漢研究所員のカルテ開示を」

(更新)

【ニューヨーク=山内菜穂子】米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は新型コロナウイルスの発生源をめぐり、中国に武漢のウイルス研究所員の医療記録を開示するように要求した。バイデン米大統領は既に追加調査を米情報機関に指示しており、調査に非協力的な中国への圧力が再び強まっている。

英フィナンシャル・タイムズ紙がファウチ氏のインタビューを4日報じた。発生源は①動物から人に感染②武漢のウイルス研究所から流出――の可能性が取り沙汰されている。発生源の解明が進めば、新たなパンデミック(世界的大流行)防止につながるとの期待がある。

ファウチ氏は「2019年に病気になったとされる3人の医療記録が見たい。本当に病気になったのか、もしそうならどんな病気だったのか」と語った。医療記録が研究所からの流出説を裏付ける手掛かりとなるとの認識を示したものだ。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは5月23日、研究者3人が19年11月に病院での治療が必要になるほど体調を悪化させていたと報じた。未公開の米情報機関の報告書で明らかになったという。バイデン氏は5月26日、米情報機関に追加調査と90日以内の報告を指示した。

ファウチ氏は12年にコウモリが生息する洞窟に入った作業員6人が体調を崩し、このうち3人が死亡したとされることについても医療記録の開示を求めた。「ウイルスの起源はその洞窟にあり、自然に広がったか、研究所を経由したか、ということは十分に考えられる」と指摘した。

同時に、感染源については動物から人に感染したと信じているとも述べた。そのうえで「可能性が証明されるまで調査を続ける必要がある」と強調した。

世界保健機関(WHO)は3月、現地での調査結果を公表した。報告書では動物からの感染が最も可能性が高く、研究所からの流出は「極めて可能性が低い」と結論づけた。決定的な証拠をつかむことができず、各国から調査が不十分として懸念が出た。

ワクチン接種の進展によって米英などで感染状況が落ち着くにつれて、発生源の解明を求める声や中国への批判が再び高まっている。5月下旬に開かれたWHO総会では日米欧が発生源の再調査を求めた。サキ米大統領報道官は5月27日、「中国が調査に建設的に関わろうとしていないのは明らかだ」と不満を表明した。

新型コロナは中国の武漢市で19年12月、初めて感染者が確認されたとされる。中国は研究所からの流出を否定している。

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