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米送金アプリのゼル、「不正被害急増」 米議員調査

【ニューヨーク=佐藤璃子】米国で利用が拡大している送金アプリ「ゼル(Zelle)」で詐欺や不正が増加している。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)など米銀大手4行の被害額は2022年に計2億5500万ドル(約370億円)と、20年の9000万ドルから大幅に増える見通しだ。米議会は被害の補償が不十分だとして銀行の対応を問題視する一方、銀行側は反論している。

民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員の事務所が3日発表の報告書で明らかにした。

ゼルは大手米銀が共同で2017年に始めた小口送金サービス。スマートフォンのアプリを利用して手軽に送金できる利便性を武器に利用者を伸ばしてきた。ゼルの運営会社、アーリー・ウォーニング・サービシズ(EWS)によると21年にゼルで取引された金額は4900億ドルにのぼり、20年から59%増加した。

利用拡大に伴い、詐欺や不正送金の被害も多く報告されるようになった。ウォーレン氏が調査に乗り出し、米銀7社にゼルでの詐欺や不正行為に関するデータを要求していた。バンカメやPNCファイナンシャル・サービシズ、USバンコープ、トゥルイスト・ファイナンシャルの4社がウォーレン氏の求めに応じた。JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、キャピタル・ワン・ファイナンシャルは今回の調査で必要なデータを提供しなかったという。

銀行は利用者の口座から不正な引き落としが確認された場合、利用者に弁済することが義務づけられている。ゼルを通し口座から無断で引き落としがあったと報告されたケースでは、補償額は被害の47%にとどまった。ウォーレン氏は、大手銀行は被害に遭った利用者に対して十分な対応を提供していないと批判した。

米国銀行協会(ABA)は3日の声明で「過去5年間にゼルで処理された50億件の取引のうち99.9%は詐欺や不正の報告なしで行われたことが報告書では認められていない」と指摘し、サービスの安全性を強調した。

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