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米App Store裁判、公判開始 EpicがAppleの独占批判

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アップルとの裁判に出廷するエピックゲームズのスウィーニーCEO(3日、カリフォルニア州)=ロイター

【シリコンバレー=奥平和行】米アップルのアプリ配信サービス「アップストア」が独占に当たるとして人気ゲーム「フォートナイト」の開発を手がける米エピックゲームズが訴えた訴訟の公判が3日、始まった。初日はエピックのティム・スウィーニー最高経営責任者(CEO)が証人として出廷し、「配信を手掛けるアップルがアプリ開発企業より利益をあげている」と批判した。

裁判は10兆円を超す「アプリ経済圏」の主導権を巡る争いとして注目されており、長期化も予想される。米巨大IT(情報技術)企業の独占・寡占問題への警戒を強める国内外の動きにも影響を与える見通しだ。

日本の公判に相当するトライアルは3日午前、米カリフォルニア州北部地区連邦地裁で始まった。エピック側は冒頭、アップルが自社のアプリ配信サービスや決済システムの利用を義務付けているのは独占にあたると批判した。また、アップストアの粗利益率が2019年に77.8%に達していると指摘した。一方、アップル側はエピックの提供するゲームの配信ではパソコンや家庭用ゲーム機と競合し、独占に当たらないと主張した。

スウィーニーCEOはフォートナイトでコンサートを開いたりイベントを催したりできることを挙げ、「ゲームを超えた現象だ」と指摘した。また「(アップルの)iOSは当社にとって必要不可欠なプラットフォームだ」と述べた。いずれもゲーム配信にはパソコンなどの代替手段があるとするアップル側の主張を覆す狙いがあるとみられる。

エピックはアップルが有料アプリに対して課している30%の決済手数料が割高と主張している。アップル側は長年にわたって手数料を払ってきたエピックが20年8月に突如異議を申し立てたことを疑問視。コスト削減が目的と指摘した。スウィーニー氏は「アップルに再考を促すためだった」などと主張した。

公判は月末まで続き、期間中にアップルのティム・クックCEOも出廷する予定だ。エピックは20年8月に独自の決済サービスを導入し、アップルは規約違反と判断してフォートナイトをアプリ配信サービスから排除した。直後にエピックがアップルを提訴した。両社は和解せずに公判に進んでおり、最終的な結論がでるまでに数年かかる可能性もある。

巨大IT企業の独占・寡占問題は米司法省が調査を進めているほか、米議会下院も昨秋に報告書をまとめて反トラスト法(独占禁止法)の運用強化などを目指している。欧州連合(EU)の欧州委員会は4月30日、アップルが決済システムの利用を義務付けることにより音楽配信市場の競争がゆがめられているとの見解を示した。

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