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ゲームストップ乱高下に一息 取引縮小もなお火種

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ゲームストップの乱高下はひとまず一服感=ロイター

【ニューヨーク=後藤達也】米国株市場でゲームストップ株の極端な乱高下に一服感が出ている。ヘッジファンドの買い戻しが一巡したほか、個人投資家の投機的な売買も減り、売買代金はピークから8割ほど減った。ただ、乱高下が再発するリスクは拭えず、相場操縦や取引制限を巡る議論が金融当局で広がっている。

3日のゲームストップ株の値幅は前日比で6%安~25%高だった。通常なら乱高下だが、ゲームストップ株は最近、前日比2倍や80%安を繰り返していただけに「ひとまず収束に向かいつつある」(株式ブローカー)。3日の売買代金は前日比52%減の41億ドル(約4300億円)で、ピークだった1月27日と比べると87%減った。

空売りしていたヘッジファンドの買い戻しは一服している。空売り残高は1月15日時点のニューヨーク証券取引所の集計で6178万株(3日終値で換算すると57億ドル)あったが、米調査会社、S3パートナーズの3日朝の試算では2639万株(同24億ドル)に減った。メルビン・キャピタルはゲームストップ株の暴騰局面で買い戻しを強いられ、年初に125億ドルあった資産は半分以下に減った。

同時に個人投資家の買いも勢いが鈍っている。当初はヘッジファンドの空売りを締め上げて株高に弾みをつけるねらいがあったが、すでに過半の持ち高が解消された。3日には一時85%安となるなど、高値で株やコール(買う権利)に手を出せば、自らの資産が吹き飛ぶ恐れもある。

金融情報会社、リフィニティブが集計したSNS(交流サイト)上のゲームストップの言葉の数は1月27日には13万強に上ったが、2月2日は3万7000程度に減った。同じく乱高下したAMC・エンターテインメント・ホールディングスなども似た傾向だ。株取引アプリのロビンフッド・マーケッツは取引制限を段階的に緩和しているが、先週のような極端な投機熱はみられない。

ただ、別の資産で再び乱高下が起こるリスクは残る。潤沢な資産を持つ個人は多いほか、今回あらわになった価格形成や証券会社の脆弱性は解消されていない。SNS上で新たな標的が定められ、一気に資金が流れ込む土壌は残ったままだ。

イエレン米財務長官は4日にも米証券取引委員会(SEC)や米連邦準備理事会(FRB)の幹部を集め、今回の騒動の問題点や改善策について協議する。米民主党・共和党を問わず、今回の問題に懸念を示す議員も多く、18日には米下院で公聴会が開かれる見通しだ。金融市場のあり方に加え、SNSや格差といったテーマも巻き込んで国民的に議論が広がる可能性も出ている。

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